着付け技能士とは
着付け技能士は、国家検定である技能検定の「着付け」職種に合格した人の称号です。全日本着付け技能センターによると、平成21年10月の政令改正で着付けが技能検定の対象職種に加わりました。試験は他人に着物を着付ける業務、いわゆる他装に必要な技能を対象としています。
学科試験と実技試験の両方に合格すると、1級は厚生労働大臣名、2級は技能センター理事長名で合格証書が交付され、「1級着付け技能士」「2級着付け技能士」と名乗れます。同センターのよくある質問では、技能検定に合格しなければ着付けの仕事ができなくなるわけではないと説明されています。
受検資格と実務経験
学科試験を受けるには、他装または着付け指導の実務経験が必要です。年数は学歴や訓練歴によって次のように変わります。対象となる学科は美容科、着付け科、和裁科、被服科など着付け職種に関するものに限られます。
| 受検対象者 | 1級 | 2級 |
|---|---|---|
| 実務経験のみ | 5年 | 2年 |
| 専門高校卒業 | 4年 | 不要 |
| 大学・短大・高校専攻科卒業 | 3年 | 不要 |
| 美容師免許取得 | 2年 | 不要 |
2級合格者が1級を受ける場合は、実務経験1年で受検できます。専修学校や職業訓練の修了者は修業時間によって年数が変わります。実技試験を受けられるのは、同じ級か上位級の学科試験の合格者と免除者です。学科合格の効力は、合格日の翌日から2年を経過する日が属する年度の末日までに行われる実技試験に限られます。職業訓練指導員免許の取得者などは学科試験の免除を受けられます。
試験の内容と合格基準
学科試験の範囲は、着物の歴史や各部の名称、文様、織物と染物、着用時季、着物の格と家紋、帯や小物の種類、着付けの作法と技法、美容師法のうち着付けに関する部分です。令和8年度の公示では、出題方式は記述・選択・択一、試験時間は1級・2級とも60分です。
実技試験では、決められた時間内に着付けを行います。2級は浴衣、街着、付下げ、訪問着、付下げ訪問着が対象で、1級はこれに色留袖、黒留袖、中振袖、紋服(羽織・袴)が加わります。試験時間は2時間30分から3時間程度です。合格基準は学科・実技とも100点満点で1級70点以上、2級60点以上です。
2026年度の日程と受検料
| 試験 | 申請受付 | 試験日 | 受検料 |
|---|---|---|---|
| 学科 | 3月2日〜4月30日(終了) | 6月9日(実施済み) | 11,400円 |
| 実技 | 7月1日〜7月22日(終了) | 9月15日〜12月16日 | 23,000円 |
試験実施地は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡で、会場は受検票で通知されます。実技試験の結果は2027年1月29日以降に通知され、技能センターのホームページにも合格者の受検番号が掲載されます。2027年度の日程はまだ公示されていません。令和8年度の公示は3月2日に出ています。
受検を考えている人へ
技能センターは、センターと関係のない事前講習会の案内が送られている事例があるとして注意を呼びかけています。着付け職種の技能検定は、事前講習会を受けなくても受検資格があれば受けられます。
当サイトの提案:2027年度の受検を目指す人は、まず上の表で自分の実務経験年数が足りるかを確認し、勤務先や教室で他装・指導に携わった期間を証明できる書類をそろえてください。次に、技能センターが公開している令和5年度から7年度の学科問題と実技問題を見て、対象となる着物の種類と時間配分を把握します。3月の公示が出たら申請期間を手帳に書き込み、学科の申請書を4月末の必着に間に合うよう早めに送ると安心です。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。