揚貨装置運転士免許が必要な業務
揚貨装置運転士は、労働安全衛生法第61条と労働安全衛生法施行令第20条第2号に基づく国家資格の免許です。制限荷重が5トン以上の揚貨装置を運転する業務には、この免許を受けた人しか就けません。公益財団法人安全衛生技術試験協会は、揚貨装置を船舶に設置されたデリックやクレーン設備と説明しています。陸から船へ、または船から陸へ貨物を積み替える港湾での作業に使われる設備です。
制限荷重5トン未満の揚貨装置の運転は、労働安全衛生規則第36条第6号の特別教育の対象です。安全衛生特別教育規程では、学科を揚貨装置に関する知識4時間、原動機及び電気2時間、力学4時間、関係法令1時間とし、実技を運転3時間と合図1時間としています。
運転とは別に、制限荷重1トン以上の揚貨装置で玉掛けをする場合は、玉掛け技能講習の修了などが必要です。
試験の内容と合格基準
受験資格の制限はなく、本人確認証明書を添付して申請します。学科試験は13時30分から16時までの2時間30分で、2科目免除を受ける人は14時45分までです。
| 学科の科目 | 出題数と配点 |
|---|---|
| 揚貨装置に関する知識 | 10問・30点 |
| 関係法令 | 10問・20点 |
| 原動機及び電気に関する知識 | 10問・20点 |
| 揚貨装置の運転のために必要な力学に関する知識 | 10問・30点 |
学科は科目ごとの得点が40%以上で、合計が60%以上なら合格です。実技試験は揚貨装置の運転と運転のための合図で、減点の合計が40点以下なら合格です。実技試験は、学科試験に合格して引き続き受ける人か、学科試験の全部免除を受ける人が受験できます。
クレーン・デリック運転士免許や移動式クレーン運転士免許を持つ人は、学科の原動機及び電気、力学と実技の合図が免除されます。揚貨装置運転実技教習の修了後1年以内の人は実技が全部免除され、学科試験合格後1年以内の人は学科が全部免除されます。床上操作式クレーン運転技能講習、小型移動式クレーン運転技能講習、玉掛け技能講習の修了者は実技の合図が免除されます。
2026年度の試験日と手数料
2026年度(令和8年4月〜令和9年3月)の試験日は、センターごとに次のとおり公表されていました。
| 会場 | 試験日 |
|---|---|
| 東北、関東(市原)、近畿(大阪試験場)、中国四国 | 4月10日、10月1日 |
| 北海道 | 10月1日 |
| 中部 | 6月19日 |
| 九州 | 4月10日 |
近畿センター本体と関東センター東京試験場では実施されません。確認日の2026年10月3日時点で、2026年度に公表された試験日はすべて終わっています。2027年度の日程は確認できていないため、受験を考えている人は協会の日程ページの更新を待つ必要があります。
試験手数料は学科試験8,800円、学科合格者や学科免除者が受ける実技試験14,000円です。オンライン申請は試験日の2か月前から14日前まで受け付け、定員に達すると締め切られます。
合格後の免許申請
合格後は、免許試験合格通知書と必要書類を添えて東京労働局免許証発行センターへ免許申請をします。申請しないと免許証は交付されません。労働安全衛生規則第63条により、満18歳に満たない人は揚貨装置運転士免許を受けられません。同規則別表第四では、学科試験合格から1年以内に揚貨装置運転実技教習を修了した人も免許を受けられると定めています。
受験を計画するときの確認
当サイトの提案:最初に、担当する船の揚貨装置の制限荷重を確認してください。5トン未満なら事業者の特別教育で足りるため、免許試験は不要です。5トン以上を扱う場合は、試験の実施回数が少ないことを前提に、受験できるセンターと次年度の日程を協会のサイトで確かめてから申請準備に入ってください。すでにクレーン系の免許があるなら、科目免除を使う前提で免許証の写しを用意しておくと申請がスムーズです。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。