ITコーディネータ資格の位置づけ
ITコーディネータ資格制度は、2001年に通商産業省の国家プロジェクトの一環として設けられました。現在は特定非営利活動法人ITコーディネータ協会が運営する民間資格で、協会は「経済産業省推進資格」と紹介しています。経済産業省のITスキル標準(ITSS)のキャリアフレームワークと、デジタル人材のスキル標準であるDSS-Pの両方で、レベル4と認定されています。
協会によると、これまでの資格取得者は累計1.7万人を超え、2026年3月末現在で約7,700人の有資格者がいます。ITCは、企業の変革構想の立案からシステム導入、評価・改善までを一貫して支援する役割を担うとされています。
資格取得の3つの条件
ITコーディネータになるには、ITC試験に合格すること、ケース研修を受講・修了すること、この2つを満たしたうえで協会に資格認定を申請することが必要です。試験と研修はどちらを先にしてもかまいません。ただし、先に済ませたほうの年度を基準として4年度以内に、もう一方を満たして認定申請まで終える必要があります。年度は4月始まりで、たとえば2026年度に試験に合格した場合の期限は2029年度です。
認定申請は協会のITC+メンバーページから行い、認定登録料22,000円(税込)を支払うと認定が確定します。認定後は認定証の盾が送られます。6日間のケース研修の受講者は、資格認定後3年度以内に有料のフォローアップ研修を3講座受ける必要があり、資格には更新制度があります。
ITC試験の内容と2026年度の日程
| 区分 | 一般コース | 専門スキルコース |
|---|---|---|
| 受験資格 | 制限なし | 協会が指定する資格の保有者 |
| 問題数 | 100問(基本40問・応用60問) | 60問(基本40問・応用20問) |
| 試験時間 | 120分 | 80分 |
| 受験料(税込) | 19,800円 | 9,900円 |
試験は多肢選択式で、ITコーディネータプロセスガイドライン(PGL)Ver.4.0に沿った知識と、現場で起こりうるケースへの応用力・判断力が問われます。2026年5月には、専門スキルコースの対象資格に応用情報技術者試験が加わりました。問題、模範解答、点数、合格基準は公表されず、試験終了時に合否と分野別正答率が記載された受験記録が渡されます。
試験はCBT方式で年2回、各回50日程度の期間に全国約350か所の会場から日時を選んで受けます。2026年度第1期(第57回)は9月7日で終了しました。次の第58回(2026年度第2期)は、予約期間が2027年1月14日〜3月4日、実施期間が1月21日〜3月8日の予定です。1つの期間に受験できるのは1回だけです。申込みには先にITC+メンバーIDを取得し、その後CBTソリューションズの申込サイトで予約と支払いを行います。
ケース研修の内容と費用
ケース研修は、仮想企業を題材に、変革構想の立案から経営戦略、デジタル経営戦略、実行計画、IT導入、提供価値の検証までを一貫して演習する研修です。集合研修は1日7.5時間で計6日間、オンライン開催のコースもあります。修了には、PGLのeラーニング動画講義の視聴、集合研修への5日以上の出席、事前学習・レポート課題・セルフアセスメントの提出などが求められます。
受講費用は22万円(税込)です。2026年度第2期の募集期間は2026年9月10日〜2027年1月31日(予定)で、各コースの締切は開催初日の2週間前です。ケース研修は経済産業省の第四次産業革命スキル習得講座に認定され、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金の対象講座でもあり、一定の条件を満たせば受講料の最大80%が支給されると案内されています。
取得までの段取り
当サイトの提案:費用と時間の負担が大きいのはケース研修なので、先に専門実践教育訓練給付金の対象になるかをハローワークで確認し、受講するコースと時期を決めてください。そのうえで、協会が公開しているPGL Ver.4.0対応の過去問題で出題形式を確かめ、第58回の予約期間に申し込みます。専門スキルコースの対象資格を持っている人は、受験料が安く問題数も少ない専門スキルコースを選べるかを最初に確認すると負担を抑えられます。協会は年度末の3月に認定を受けると翌月に更新手続きが必要になると案内しているため、特別な事情がなければ認定申請は4月以降に行うのが無難です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。