選任が必要になる作業
労働安全衛生法施行令第6条第8号の2は、コンクリート破砕器を用いて行う破砕の作業を、作業主任者を選任すべき作業に指定しています。これを受けて労働安全衛生規則第321条の3は、事業者がこの作業について、コンクリート破砕器作業主任者技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任しなければならないと定めています。
資格の取り方は、試験に合格して免許証を受ける方式と違い、登録教習機関が行う技能講習を受講し、修了試験に合格する方式です。旧記事では特定の協会が実施団体であるかのように書いていましたが、講習を行うのは労働局の一覧に載っている複数の登録教習機関です。
作業主任者の職務は点火の前後に集中している
労働安全衛生規則第321条の4は、事業者がコンクリート破砕器作業主任者に行わせる事項として、次の6つを挙げています。
- 作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること
- 作業に従事する労働者に退避の場所と経路を指示すること
- 点火前に危険区域内から労働者が退避したことを確認すること
- 点火者を定めること
- 点火の合図をすること
- 不発の装薬または残薬の有無を点検すること
この並びを見ると、破砕器を扱う手順そのものより、点火に伴う人の退避と不発時の処理を管理する役割が中心だとわかります。
技能講習を受けられる人
受講資格は労働安全衛生規則別表第六と、コンクリート破砕器作業主任者技能講習規程第1条で定められています。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| 実務経験 | コンクリート破砕器を用いて行う破砕の作業に2年以上従事した人 |
| 学歴と経験 | 大学、高等専門学校、高等学校または中等教育学校で応用化学、採鉱、土木に関する学科を専攻して卒業し、その後1年以上破砕の作業に従事した人 |
| 発破技士免許 | 免許を受けた後、1年以上破砕の作業または発破の作業に従事した人 |
| 大臣が定める人 | 甲種・乙種火薬類製造保安責任者免状または火薬類取扱保安責任者免状を持つ人、旧保安技術職員国家試験の上級保安技術職員試験や保安係員試験などの合格者 |
講習科目と免除
講習規程第3条が定める学科講習は、火薬類に関する知識1時間、コンクリート破砕器の取扱いに関する知識2時間、破砕の方法に関する知識4時間、作業者に対する教育等に関する知識1時間30分、関係法令1時間30分で、合計10時間です。破砕の方法の科目には、せん孔と装てん、結線と導通試験、点火、不発の装薬と残薬の点検・処理が含まれます。
規程第4条により、火薬類製造保安責任者免状や火薬類取扱保安責任者免状を持つ人などは、火薬類、取扱い、破砕の方法の3科目の受講を免除されます。発破技士免許を持つ人などは、火薬類と取扱いの2科目が免除の対象です。規程第5条により、講習では筆記試験または口述試験による修了試験が行われます。
講習機関の探し方
東京労働局の作業主任者関係の登録教習機関一覧には、コンクリート破砕器作業主任者の講習機関として一般社団法人東京都火薬類保安協会が載っています(有効期間の満了日は令和11年3月30日)。他の道府県では、それぞれの労働局が公表する一覧で講習機関を確認できます。受講料や開催時期は機関ごとに異なります。
申し込む前の準備
当サイトの提案:火薬類の免状や発破技士免許を持っている人は、免除される科目と免除後の受講時間を講習機関に先に確認してください。免除の有無で受講日数が変わるためです。免状を持たない人は、破砕作業2年以上の経験を勤務先に証明してもらえるかを確かめ、そのあとで講習機関の日程を選ぶ順序が確実です。現場では作業主任者の氏名と職務を周知する必要があるので、選任予定者を早めに決めておくと工程が組みやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。