貴金属・宝石科が指すもの
記事タイトルの「貴金属・宝石科」は、職業能力開発促進法に基づく職業訓練指導員免許の職種名です。旧記事は宝石鑑定や鉱石セラピー、海外の宝石学ディプロマなど、民間団体の資格を並べていましたが、これらはこの免許とは別のものです。職業訓練指導員免許は職種ごとに都道府県知事が交付し、職業能力開発促進法施行規則の別表第十一は、貴金属・宝石科の免許で「工芸系貴金属・宝石科」の訓練を担当できると定めています。施行規則の旧免許職種の表では、以前の宝石科が現在の貴金属・宝石科に当たります。
試験科目は金属加工と宝飾加工
職業訓練指導員試験は実技試験と学科試験で行われます。貴金属・宝石科の科目は次のとおりで、系基礎学科は木材工芸科や竹工芸科など工芸系の職種と共通です。
| 区分 | 科目 |
|---|---|
| 実技試験 | 金属加工、宝飾加工 |
| 学科試験(指導方法) | 職業訓練原理、教科指導法、訓練生の心理、生活指導、職業訓練関係法規 |
| 学科試験(系基礎学科) | デザイン(美術工芸史、構成、色彩、図案、模様)、安全衛生 |
| 学科試験(専攻学科) | 材料(金属工芸用材料、宝飾用材料)、工作法(かざり金具工作法、装身具工作法、宝石加工法、宝飾デザイン、着色法) |
貴金属装身具製作技能士からの取得
施行規則別表第十一の二は、貴金属・宝石科に対応する技能検定職種を貴金属装身具製作と定めています。秋田県の受験案内によると、免許職種に関する技能検定1級に合格した人は実技試験と関連学科が免除され、2級合格者は実技試験が免除されます。島根県の案内では、1級または単一等級の合格者が厚生労働大臣の指定する48時間講習を修了すれば、試験を受けずに免許を申請できます。48時間講習は都道府県の職業能力開発協会が実施しています。
中央職業能力開発協会の令和8年度実施職種一覧では、貴金属装身具製作作業は前期に1・2級、後期に3級が実施されます。前期分の合格発表はすでに終わっています。後期の受検申請受付は10月5日から10月16日までで、実技試験は12月4日から2027年2月14日までの期間に行われ、合格発表は2027年3月12日です。
試験を受ける場合の資格と日程
技能検定に合格していない人も、学歴と実務経験で受験資格を得られます。秋田県の案内では、大学で免許職種に関する学科を卒業した人は1年以上、高校で関連学科を卒業した人は3年以上、高校卒業者は5年以上、中学校卒業者は8年以上の実務経験が必要です。試験の内容は都道府県が決め、秋田県の2026年度は全職種共通の指導方法だけを11月5日に行います。申請は10月2日で締め切られ、手数料は3,100円です。免許の交付手数料は2,300円で、職種ごとに申請と手数料が必要です。
免許を取ると、関連する技能検定を受けるときに学科試験の全部が免除され、免許取得後1年の実務経験で1級の技能検定を受検できると秋田県は案内しています。貴金属装身具製作の2級しか持っていない人が先に指導員試験で免許を取り、その後1級を目指すという順番も考えられます。
宝飾の現場から指導員を目指す人へ
当サイトの提案:ジュエリー制作の経験がある人は、まず貴金属装身具製作の技能検定で何級を受けられるかを確かめてください。1級まで取れば、48時間講習で指導員免許に進めるため、職業訓練指導員試験の実技が実施される年を待たずに済みます。講習の開催時期は都道府県の職業能力開発協会に問い合わせ、合格証書と講習修了証書をそろえて住所地の都道府県に免許を申請する流れで計画を立てるとよいでしょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。