「日本催眠療法協会」について確認できたこと
旧版の記事は、日本催眠療法協会を催眠療法(ヒプノセラピー)の普及を目的とする民間団体として紹介していました。しかし今回の確認では、この名称の団体が自ら運営する公式サイトや、法人として登記された記録を見つけることができませんでした。そのため、運営主体、所在地、認定する資格の名称、講座の内容と費用、認定の方法は、どれも確認できていません。
旧版の記事は、難易度を5段階で2程度、学習時間を100から200時間と推定し、取得後の収入の傾向にも触れていました。いずれも団体の資料に基づくものではなかったため、すべて削除しました。催眠に関わる団体には似た名前のものがあるため、名称だけで内容を判断しないことが大切です。
比較資料:日本催眠医学心理学会の認定催眠士
催眠を扱う学術団体の一つに、日本催眠医学心理学会があります。同学会は会則に基づいて「認定催眠士」と「指導催眠士」の2つの資格を設けており、認定は学会の資格認定委員会の審査を経て、理事長が常任理事会の承認を得て行います。規定は2001年8月5日に制定され、2004年9月18日に改正されています。これは日本催眠療法協会とは別の団体の制度で、同じ資格として扱うことはできません。
認定催眠士資格認定要件細則によると、申請には主に次の条件があります。
- 引き続き3年以上、学会の正会員であること
- 大学や大学院で医学、歯科医学、心理学、教育学、社会福祉学、看護学などの学科を卒業・修了しているか、同等の学識があること
- 学術論文や学会発表、学術大会への参加などの研究実績を合計10ポイント以上持ち、そのうち学会の学術大会参加で2ポイント以上を含むこと
- 理論と実技の2分野で、定められたポイント以上の研修経験を持つこと
指導催眠士は、認定催眠士の資格を持つ人が、さらに別の要件を満たしたときに認定されます。学会の研修機会は指導催眠士が指導する仕組みです。学会のホームページでは、2026年6月に第72回大会の案内が掲載されています。
民間の催眠療法講座を選ぶときの見方
学会の認定催眠士は、学歴や会員歴、研究と研修の積み重ねを求める資格です。民間の講座を比べるときは、講座の時間数だけでなく、誰が審査するのか、理論と実技をどう評価するのかを、この要件と並べて見ると違いが分かりやすくなります。医療や心理の現場で催眠を使うことを考えるなら、学会の要件を一つの目安にできます。
学会の規定は、催眠法を適正に用いる知識と経験、技能を持つ人を認定する目的を掲げています。受講を考える講座がどのような目的で認定を出しているのかも、比較の材料になります。
申し込む前に確かめること
認定団体の実態が分からない講座では、受講後に認定証の照会や更新ができなくなるおそれがあります。
当サイトの提案:日本催眠療法協会の認定をうたう講座を検討する場合は、まず協会の所在地、連絡先、法人の種類を案内元に確認してください。次に、認定の基準が書かれた規程の写しをもらい、講座時間、実技の評価方法、受講料の総額、更新料の有無を比べます。学術的な裏付けを重視する人は、日本催眠医学心理学会の入会案内と認定催眠士の要件を読み、学会の研修会への参加から始める道も検討するとよいでしょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。