「心理療法士」は一つの資格を指す名前ではない
2026年10月4日時点で、「心理療法士」という名称そのものを認定する団体と、その現行の募集要項は確認できていません。この名称を含む認定は、複数の民間団体がそれぞれの基準で発行しています。旧記事にあった「各心理療法関連学会・民間資格団体が認定する」という説明は、特定の制度を示していないため、受験条件や費用の判断材料としては使えません。
旧記事の勉強時間の管理方法や、開業・独立の可能性についての説明も、認定団体の資料に結び付いていませんでした。そのため本記事では、名称が同じでも中身が異なる例と、国家資格の公認心理師との違いを示すことにとどめています。
類似した名称の認定の例
たとえば一般社団法人ポジティブ心理カウンセラー協会は、上位資格として「ポジティブ心理療法士」を認定しています。同協会の資格一覧では、ポジティブ心理カウンセラーやポジティブ認知行動療法士と並んで掲載されています。
NPO法人日本カラーアートセラピー協会は、「認定色彩心理芸術療法士」という名称の認定を発行しています。同協会の説明では、色彩心理療法・芸術療法の理解とカウンセラーとしての技術を持ち、カラーとアートを使った有料カウンセリングを行えるものとされています。認定資格の発行には協会の正会員登録が必要で、資格は年会費の納入によって維持されます。
このように、名称に「心理療法士」が含まれていても、認定団体、講座の長さ、資格の維持条件はそれぞれ違います。ある団体の条件を別の団体の資格に当てはめることはできません。
国家資格の公認心理師との違い
心理職の国家資格は公認心理師です。厚生労働省は、公認心理師を「公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において」心理に関する支援を行う者と説明しています。業務として、心理状態の観察と分析、本人や関係者への相談・助言、心の健康に関する知識の普及が挙げられています。
公認心理師試験は、文部科学大臣と厚生労働大臣の指定を受けた一般財団法人公認心理師試験研修センターが実施し、同センターが登録の事務も行います。厚生労働省は受験資格を得るルートを7つ示しています。民間の「心理療法士」の認定を取っても、この国家資格の代わりにはなりません。
講座や資格を選ぶ前の確認
当サイトの提案:「心理療法士」と書かれた講座の案内を見つけたら、正式な資格名、認定団体の名称と所在地、受講料と認定料の内訳、更新や会費の有無を案内書で確認しましょう。医療機関や学校などで心理職として働くことが目的なら、求人で求められているのが公認心理師などの特定の資格かどうかを先に確かめ、そのうえで民間講座を補助的な学びとして検討する順番をおすすめします。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。