資格の目的と国土交通省への登録
砂防学会は、砂防に関する豊富な経験と高度な専門知識、高い倫理観を持つ砂防技術者を育成・認定するため、平成27年度から砂防・急傾斜管理技術者試験を行っています。学会の結果報告によると、この資格は平成28年2月24日に国土交通省から「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格」として認められました。対象は、砂防設備と急傾斜地崩壊防止施設の点検・診断業務の管理技術者、砂防と急傾斜地崩壊等対策の計画・調査・設計業務の管理技術者と照査技術者です。
学会が認定する民間資格で、試験に合格したうえで学会に登録申請し、登録簿に載ることで砂防・急傾斜管理技術者と認定されます。
受験資格と科目免除
受験資格は、砂防・急傾斜地崩壊対策(雪崩対策を含む)に関する調査、計画、設計、工事、管理、研究の実務経験が7年以上あることです。そのうち2年以上は、管理技術者などとして業務や工事を監理・監督し部下を指導した指導監督的な経験でなければなりません。写図や労務、庶務・会計などの事務だけの経験は含まれません。実務経験年数は、令和8年度の場合2026年3月31日時点で数えます。
一次試験には免除制度があります。技術士補(建設部門)、技術士第一次試験(建設部門)の合格者、1級土木施工管理技士は基礎的知識問題が免除されます。建設部門で選択科目が「河川、砂防及び海岸・海洋」の技術士と第二次試験合格者は、基礎的知識問題と専門的知識問題の両方が免除されます。一次試験に合格して二次試験に不合格だった人などは、次年度以降3年以内なら一次試験全体が免除されます。
試験の構成
| 区分 | 内容 | 時間 |
|---|---|---|
| 一次試験 午前 | 法令・調査・計画・設計・施工・管理などの基礎的知識問題(多肢選択式) | 50分 |
| 一次試験 午後1 | 同じ分野の専門的知識問題(多肢選択式) | 100分 |
| 一次試験 午後2 | 技術的課題の解決と応用能力を問う経験論文(1,500字以内) | 80分 |
| 二次試験 | 経歴、専門知識、応用能力を含む適格性の口頭試問(面接方式) | 1人20分程度 |
2026年度の一次試験は6月27日に行われ、基礎的知識問題10問、専門的知識問題30問と経験記述問題が出題されました。仙台、長野、京都、福岡で実施され、東京会場は台風のため中止されています。受験者24人のうち19人が合格し、合格率は79.2%でした。過去の一次試験問題と正答は学会のホームページで公開されています。
日程・受験料・登録料
令和8年度の受験申込は4月1日から5月29日(必着)までで、受験願書、勤務先の証明が必要な実務経験証明書、住民票を学会に郵送しました。二次試験は9月26日に京都と福岡、10月3日に東京で行われ、試験結果は10月下旬に通知される予定です。
| 区分 | 一般 | 砂防学会正会員 |
|---|---|---|
| 一次試験(免除なし、または基礎のみ免除) | 12,000円 | 10,000円 |
| 一次試験(基礎・専門の両方免除) | 10,000円 | 8,000円 |
| 二次試験 | 7,000円 | 7,000円 |
合格後は約3週間の期限内に登録を申請し、登録料10,000円を納めます。期限を過ぎると登録料は12,000円になります。登録後は登録証明書と携帯用の登録証が交付されます。学会は登録者向けに、オンラインの更新講習会と確認試験を案内しています。
受験を考えている人へ
当サイトの提案:まず砂防・急傾斜関係の業務経歴を期間の重複がないよう書き出し、7年以上の経験と2年以上の指導監督的経験がそろっているかを確かめてください。技術士や1級土木施工管理技士を持っている人は免除を申請できるので、証明書類を準備しておきます。経験論文と口頭試問では自分の業務経験を説明する力が問われるため、担当した業務ごとに課題と対応を整理しておくと、論文と面接の両方の準備になります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。