地質調査技士の概要
地質調査技士は、一般社団法人全国地質調査業協会連合会(全地連)が認定する資格です。全地連は1966年、ボーリングなど地質調査の現場作業に従事する技術者を対象に地質調査技士資格検定試験制度を始めました。2026年度の手引きによると、これまでに約24,000名が合格し、登録を続けている資格者は約13,000名です。
制度は国の制度とも関わっています。1977年に旧建設省の地質調査業者登録規程で現場管理者の資格要件に指定され、2007年には国土交通省の地質調査業務共通仕様書で主任技術者の資格要件に指定されました。2015年度には国土交通省の登録技術者資格に登録されています。1984年に受けた建設大臣認定は2001年に廃止されています。
全地連は地質調査技士の活動分野として、建設を目的とした調査、地震・地すべり・火山などの防災、急傾斜地の崩壊防止施設や道路・トンネル設備の点検診断、土壌・地下水汚染の調査や対策、地中熱・地熱や地下水を対象とした資源業務を挙げています。国や地方公共団体の業務では、登録技術者資格の保有者の配置を入札参加資格としたり、総合評価落札方式で評価したりする形で、活用が進められる予定だと全地連は説明しています。
部門と受験資格
現在受験できるのは現場調査部門と現場技術・管理部門の2つです。土壌・地下水汚染部門は2022年度から休止しています。2026年度の試験から、両部門の受験資格が変わりました。
現場調査部門は、地質調査を目的としたボーリング機器等の操作を行う実務が5年以上ある人が対象です。ボーリングマシン運転者、足場の組立て、玉掛けなど厚生労働省所管の特別教育・技能講習のうち指定の安全教育等6つをすべて修了した人と、指定学科の卒業者は3年以上で受験できます。
現場技術・管理部門は、調査業務や現場管理業務の実務経験年数が学歴と専攻で変わります。たとえば土木工学や地学などの専門課程を修めた大学卒業者は3年以上、大学院修了者は2年以上、同じ専門課程の高校卒業者などは7年以上です。専攻にかかわらず実務経験8年以上あれば受験できます。
採点では加点の仕組みもあります。現場調査部門では、実務経歴に応じて最大20点、安全教育等の修了状況に応じて最大10点、全地連が指定する講習会の受講で最大5点が加算されます。現場技術・管理部門では、指定講習会の受講とJABEE認定教育プログラムの修了でそれぞれ最大5点が加算されます。講習会の受講歴は過去10年以内のものを申請できます。
試験の内容
現場調査部門は筆記試験と口頭試験です。筆記は四肢択一式80問と記述式で、建設行政や入札・契約制度、地質・測量・土木の一般知識、ボーリング機器や掘進技術などの現場技術が出題されます。現場技術・管理部門は筆記試験だけで、四肢択一式100問と記述式2問です。記述式は倫理綱領の問題1問が必須で、地質調査技術などの問題4問から1問を選びます。
2026年度の日程と費用
| 項目 | 第60回(2026年度) |
|---|---|
| 受験申込 | 4月10日から5月8日まで(原則Web受付) |
| 試験日 | 7月11日(札幌、仙台、新潟、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄の10会場) |
| 合格発表 | 9月10日 |
| 資格登録申請 | 9月10日から10月2日まで |
| 受験料 | 18,480円(税込) |
資格登録手数料は全地連のページで13,200円(2025年4月現在)と案内されています。登録証は10月下旬ごろに自宅へ送られます。各地区の協会が6月ごろに試験対策の事前講習会を開いています。
登録の更新
登録証の有効期限は発行後5年です。5年ごとに講習会受講形式かCPD記録報告形式のどちらかで更新します。2026年度の更新対象は2021年度に合格・登録した人などで、講習会形式の申込は9月10日から10月9日まで、CPD形式は12月10日までです。
受験を考える人へ
当サイトの提案:2027年度に受験する場合は、まず新しい受験資格の表で自分の学歴区分と必要年数を確認してください。現場調査部門で3年以上の扱いを受けたい人は、6つの安全教育等の修了証がそろっているかを点検します。願書には会社代表者の確認と社判が必要なので、4月の受付開始までに社内の手続きを決めておくと安心です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。