DTPエキスパートとは
DTPエキスパートは、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)が主催し、一般社団法人日本印刷産業連合会が後援する認証制度です。メディアの役割を踏まえた設計と制作を実践するために、「DTP」「色」「印刷技術」「情報システム」「コミュニケーションと印刷ビジネス」の知識を身につけた人材を認証します。協会によると受験者は延べ5万人、合格者は2万人を超えています。認証制度は30年以上の実績があり、国家資格ではなく協会が認証する民間資格です。
認証は2種類です。学科試験に合格するとDTPエキスパート、学科試験と実技試験(課題制作)の両方に合格するとDTPエキスパート・マイスターになります。すでにエキスパートに認証されている人は、実技試験だけを受ける「アップグレード試験」でマイスターを目指せます。
試験の内容と合格基準
学科試験は全国各地のCBT試験会場で行われ、申込時に受験者が最寄りの会場を選びます。択一式で試験時間は120分です。出題はDTPエキスパートカリキュラムに準じ、5つのカテゴリの問題がランダムに配置されます。合格するには、5カテゴリのすべてで正解率80%以上を取る必要があります。1つでも80%に届かない分野があると不合格になるため、得意分野で補うことはできません。
実技試験は、学科試験時に案内されるWebサイトから実技試験要項と素材をダウンロードし、指定期間内に「制作コンセプト書」と印刷入稿用の「レイアウトデータ」を作ってアップロードする形式です。受験者が自分のDTP制作環境で取り組みます。協会はデザイン性と印刷用データの制作力を採点ポイントに挙げ、提出物を総合的に評価します。
日程・受験料・申込方法
試験は年2回、3月と8月に実施され、合格発表は5月中旬と10月下旬にWebサイトで行われます。直近の第66期は2026年8月21日〜22日に実施され、個人受験の申請は6月16日〜7月30日、団体受験チケットの申込は6月16日〜7月23日でした。次回の申請期間は協会の受験案内で公表されます。
| 区分 | 受験料(税込) |
|---|---|
| DTPエキスパート(学科) | 16,000円 |
| DTPエキスパート・マイスター(学科+実技) | 23,000円 |
| アップグレード(実技のみ) | 10,000円 |
受験料は2025年8月の試験から改定されています。個人の申込はCBT試験サイトで受験者情報を登録し、試験種別・会場・日時を選んで、クレジットカード、コンビニ決済、Pay-easyのいずれかで支払います。申込期間後は、試験中止の場合を除き返金されません。試験会場では本人確認のための身分証明書が必要です。企業や指定講座単位で申し込む団体受験もあります。
認証の期間と更新
認証期間は2年間で、継続するには更新試験を受けて基準を満たす必要があります。更新試験は4月と9月に在宅で実施され、認証後2年間に学科試験へ新しく加わった項目から出題されます。形式は40問程度×2セットの択一式と、短文レポートまたはアンケートで、実技はありません。受験料は7,300円(税込)です。更新されずに失効した人のために、再取得制度も設けられています。
受験に向けて
当サイトの提案:5カテゴリすべてで80%が必要なので、最初に協会が公開している出題範囲とカリキュラムを見て、印刷技術や情報システムなど普段の業務で触れにくい分野を洗い出してください。制作経験が長い人ほど、色や印刷ビジネスの分野で取りこぼしが出やすくなります。マイスターを目指す場合は、学科と同時に受けるか、エキスパート取得後にアップグレード試験で受けるかを、実技の制作期間を確保できる時期から逆算して決めると無理がありません。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。