工事担任者の役割
工事担任者は、電気通信回線に端末設備や自営電気通信設備を接続する工事を行い、または実地に監督する人です。利用者側の機器をつなぐ工事の良し悪しは、電気通信回線設備を通じてほかの利用者にも影響します。そのため、回線設備の損傷やほかの利用者への迷惑を防ぎ、人体の安全を守る目的で、総務大臣が資格を認定した工事担任者に工事を行わせるか、実地に監督させることが義務づけられています。試験は電気通信事業法第73条の規定にもとづく国家試験です。
5種類の資格者証と工事の範囲
| 資格者証 | 工事できる範囲 |
|---|---|
| 第一級アナログ通信 | アナログ伝送路設備と総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続する工事 |
| 第二級アナログ通信 | アナログ伝送路設備で端末設備に収容される回線が1のもの、総合デジタル通信回線が基本インターフェースで1のものに限った接続工事 |
| 第一級デジタル通信 | デジタル伝送路設備に端末設備等を接続する工事。総合デジタル通信用設備への接続工事は除きます |
| 第二級デジタル通信 | 入出力速度が毎秒1ギガビット以下で、主としてインターネットに接続する回線に係る接続工事 |
| 総合通信 | アナログ伝送路設備またはデジタル伝送路設備に端末設備等を接続する工事 |
試験科目は「電気通信技術の基礎」「端末設備の接続のための技術及び理論」「端末設備の接続に関する法規」の3科目です。第二級は基礎科目で電気回路や伝送理論の初歩を扱い、第一級と総合通信ではその基礎を問います。一定の資格や実務経歴がある人、認定学校で所定の単位を修めた人には科目免除があります。
令和8年度の定期試験とCBT試験
定期試験の対象は第一級アナログ通信、第一級デジタル通信、総合通信です。第二級アナログ通信と第二級デジタル通信はCBT方式に移行しており、身体の障害などでCBT方式を受けられない人に限って、定期試験の会場で筆記方式を受けられます。
| 試験 | 日程 | 試験手数料 |
|---|---|---|
| 定期試験 第1回 | 令和8年5月24日(実施済み) | 14,600円。全科目免除申請は9,400円 |
| 定期試験 第2回 | 令和8年11月22日。申請は8月1日から8月21日で終了 | |
| CBT方式(第二級2種類) | 年末年始を除き通年。全国約300会場 | 9,800円。全科目免除申請は6,300円 |
定期試験の手数料は受験科目数によらず同じ額です。CBT方式では申請も通年受け付け、確認票の発行日から90日以内に受験します。1科目40分の多肢択一式で、結果は受験日の翌月10日に発表されます。科目合格の有効期間は、試験を受けた月の翌月初めから3年間ですが、CBT方式の申請はその有効期間の30日前までに行う必要があります。
CBT方式の会場と日時は、マイページから約3か月先まで予約でき、試験日の3日前までなら変更できます。高校などの団体向けには、受験者をまとめて登録し、同じ日と会場で受験させる仕組みもあります。定期試験の結果は試験日から3週間後の月曜日に、CBT方式は受験した月の翌月10日に、どちらもマイページで確認します。
建設業法の主任技術者との関係
令和3年の建設業法施行規則の改正で、総合通信、または第一級アナログ通信と第一級デジタル通信の両方の資格者証を持ち、交付後に電気通信工事で3年以上の実務経験がある人は、電気通信工事業の主任技術者の要件を満たすことになりました。対象は令和3年4月1日以降に試験に合格するなどして資格を得た人に限られます。
当サイトの提案:家庭や事務所の光回線やルーター周りの工事が中心なら、まず第二級デジタル通信をCBT方式で受けると日程を自分で選べます。PBXやISDN、大規模なネットワークまで扱うなら、総合通信を目標にして定期試験の申請期間を確認してください。どの種別でも、先に免除科目一覧で自分の資格や実務経歴が使えるかを調べ、合格後は資格者証の交付申請を行ってください。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。