電気電子部門の位置づけ
技術士は、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする計画、研究、設計、分析、試験、評価やそれらの指導を行う技術者の国家資格です。資格は21の技術部門ごとに試験と登録が行われ、電気電子部門はその一つです。発電から送配電、電気機器、電子デバイス、通信、建物の電気設備まで、扱う範囲が広い部門です。
日本技術士会の科目表によると、電気電子部門の第二次試験の選択科目と内容は次のとおりです。
| 選択科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 電力・エネルギーシステム | 発電、送電、配電、変電の設備と、電気エネルギーの発生・輸送・消費に係るシステム計画、設備計画、施工計画 |
| 電気応用 | 電気機器、アクチュエーター、パワーエレクトロニクス、電動力応用、電気鉄道、光源・照明、静電気応用、電気材料 |
| 電子応用 | 高周波、超音波、光、電子ビームの応用機器、電子回路素子と電子デバイス、計測・制御、遠隔制御、電磁環境、半導体材料 |
| 情報通信 | 有線、無線、光などによる情報通信の伝送基盤と方式構成、ネットワークの構成と制御、セキュリティ、ネットワーク全般の計画から運用・管理 |
| 電気設備 | 建築電気設備、施設電気設備、工場電気設備などのシステム計画、設備計画、施工計画と運営 |
ソフトウェアや情報システムが業務の中心の人は、情報工学部門の科目も比べてみてください。同じ技術士でも、登録される技術部門は合格した部門になります。
技術士になるまでの流れ
技術士は技術士法にもとづく国家資格で、文部科学省が所管し、公益社団法人日本技術士会が指定試験機関として試験を、指定登録機関として登録を行っています。技術士になるには、まず第一次試験に合格するか、文部科学大臣が指定した大学等の教育課程を修了して技術士補となる資格を得ます。そのうえで所定の実務経験を積んで第二次試験に合格し、日本技術士会で技術士登録簿への登録を受けます。技術士法第57条により、技術士でない人が技術士やこれに似た名称を使うことは禁じられています。
令和8年度の試験日程と手数料
| 試験 | 令和8年度の日程 | 受験手数料 |
|---|---|---|
| 第一次試験 | 11月22日。申込は6月10日から6月24日で終了。合格発表は令和9年2月下旬 | 13,000円 |
| 第二次試験 筆記 | 7月20日に実施済み。総合技術監理部門の必須科目は7月19日。筆記の合否は11月に通知 | 20,500円 |
| 第二次試験 口頭 | 筆記合格者に対し、令和8年12月から令和9年1月の間で個別に通知する日に東京都で実施 |
第一次試験は年齢、学歴、業務経歴による制限がなく、基礎科目、適性科目、専門科目をマークシートの五肢択一式で解きます。第二次試験の最終合格者は令和9年3月に官報で公告され、本人に合格証が送られます。
第二次試験の受験資格と試験内容
第二次試験を受けるには、技術士補となる資格を持ち、次のいずれかに当てはまる必要があります。総合技術監理部門以外の部門の場合の期間です。
- 技術士補として技術士を補助した期間が通算4年を超える
- 7年を超える業務経験があり受験者を適切に監督できる立場の人の監督のもとで、技術士補となる資格を得た後に通算4年を超えて業務に従事した
- 科学技術に関する専門的応用能力を必要とする計画、研究、設計などの業務に通算7年を超えて従事した
理科系の大学院修士課程などを修了した人は、2年を限度に在学期間を差し引けます。総合技術監理部門以外の20部門の筆記試験は、記述式の必須科目Iが2時間、選択科目IIとIIIが3時間30分です。必須科目は部門全般の専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力を問い、選択科目は選んだ科目の専門知識と応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力を問います。口頭試験は筆記試験の合格者だけが受けます。
受験を考えている人へ
電気電子部門は選択科目どうしの範囲の違いが大きく、たとえば電力会社の送変電設備の技術者と、ビルの電気設備の設計者では選ぶ科目が変わります。第二次試験の申込では実務経験証明書に業務内容を書き、その内容は口頭試験でも確認されます。
当サイトの提案:まず5つの選択科目の内容を読み、自分の担当業務を最も多く説明できる科目を決めてください。次に、日本技術士会が公開している電気電子部門の過去の第二次試験問題で、その科目の出題を数年分確かめます。技術士補となる資格がまだない人は、令和8年度の第一次試験の申込が6月10日から24日だったことを目安に、令和9年度の実施案内を早めに確認してください。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。