「和裁科」が指す資格
この記事の「和裁科」は、職業訓練指導員免許の職種名です。職業能力開発促進法第28条は、普通職業訓練を担当する職業訓練指導員を、都道府県知事の免許を受けた人とすることを定めています。免許は123の職種に分かれ、和裁科は施行規則別表第十一で「裁縫系和裁科」の訓練を担当する職種とされています。
和服を仕立てる技能を証明する国家検定は、技能検定の「和裁」職種(和裁技能士)です。和裁科の指導員免許は、その技能を訓練生に教えるための免許で、技能検定とは別の制度です。旧記事は一般的な勉強法を中心に書いていましたが、ここでは免許の取り方と試験の中身を説明します。
免許を取得する方法
島根県の案内では、職業訓練指導員免許の主な取得方法として、職業能力開発総合大学校の指導員養成課程の修了、職業訓練指導員試験の合格、免許職種に関する1級または単一等級の技能検定合格と厚生労働大臣指定の48時間講習の修了、高等学校の関連学科卒業後7年以上の実務経験と48時間講習の修了などが挙げられています。
施行規則別表第十一の二は、技能検定の「和裁」を和裁科に対応する職種と定めています。和裁技能士1級の人は、48時間講習を修了すれば試験を受けずに和裁科の免許を申請できます。申請は原則として住所地の都道府県知事あてです。島根県では交付手数料が2,300円で、2つの職種を申請する場合は職種ごとに申請書と手数料が必要です。
和裁科の試験科目
職業訓練指導員試験は、施行規則別表第十一の科目について免許職種ごとに行われます。和裁科の科目は次のとおりです。
| 区分 | 科目 |
|---|---|
| 実技試験 | 和服縫製、着付け |
| 学科試験(指導方法) | 職業訓練原理、教科指導法、訓練生の心理、生活指導、職業訓練関係法規 |
| 学科試験(系基礎学科) | 裁縫知識(裁縫工程・裁縫用具・見積り)、縫製法(縫製法・縫製用材料)、安全衛生 |
| 学科試験(専攻学科) | 和裁法(裁縫工程・和服の種類・裁縫法)、被服学(被服史・被服論・被服科学・服装美学) |
実技に着付けが含まれている点は、和裁科の特徴です。和裁技能士の資格で実技が免除される人でも、指導方法の学科は受ける必要があります。
受験資格と免除
秋田県の受験案内によると、和裁の技能検定1級合格者は、実務経験を問われずに受験でき、実技試験と関連学科(系基礎学科と専攻学科)が免除されます。2級合格者は実技試験が免除されます。技能検定を持たない人も、大学の関連学科卒業後1年以上、高校の関連学科卒業後3年以上、高校卒業後5年以上、中学校卒業後8年以上の実務経験で受験資格を得られます。
秋田県の2026年度試験は、全職種を対象に学科の指導方法だけを11月5日に秋田技術専門校職業訓練センターで行い、申請は8月24日から10月2日まで受け付けました。手数料は3,100円で、満点の6割以上が合格、合格発表は11月25日です。実施科目や日程は都道府県ごとに異なります。
秋田県の受験案内では、職業訓練指導員免許の取得者が受けられる扱いとして、関連職種の技能検定を受ける際に学科試験の全部が免除されること、免許取得後1年の実務経験で1級の技能検定を受検できることなどが示されています。島根県は、48時間講習を一定の資格を持つ技能者を対象に指導方法などを学ぶ講習と説明しており、実施団体は都道府県の職業能力開発協会です。
申請前の確認手順
当サイトの提案:和裁技能士1級を持っている人は、試験の指導方法を受けるか、48時間講習を修了するかの2通りがあります。住んでいる都道府県の受験案内と職業能力開発協会の講習日程を並べて、早く免許を申請できるほうを選んでください。2級の人や実務経験で受ける人は、着付けを含む実技や関連学科がその年に実施されるかを確認し、技能検定合格証書や実務経験証明書を早めに準備しておくと安心です。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。