「認定心理カウンセラー」は団体ごとの称号
心理カウンセラーに関する国家資格としては公認心理師がありますが、「認定心理カウンセラー」はそれとは別の、民間団体が独自に認定する称号です。統一された試験や受験要項はなく、どの団体が認定するかによって、受講時間、試験の方法、費用、更新の有無が大きく違います。
旧記事は、日本能力開発推進協会(JADP)などの民間団体の資格を想定して通信講座を比較していましたが、記事名の資格をどの団体が認定しているのかは示していませんでした。今回の確認で、「認定心理カウンセラー」という名称そのものを使っていたのは、大阪市の公益財団法人関西カウンセリングセンターの資格でした。ほかの団体も似た名前の資格を出しているため、この記事では同センターの制度を一例として紹介します。
関西カウンセリングセンターの認定心理カウンセラー
関西カウンセリングセンターは1965年から心理カウンセラーの養成を続けている公益財団法人です。認定心理カウンセラーになるには、同センターの「カウンセリング実践力養成コース」を3期・合計150時間受講し、全時間数の7割以上に出席したうえで認定審査に合格する必要があります。受講資格は学歴・年齢不問で、通年のプログラムに出席できることが条件です。講義はZoomによるオンライン方式で行われます。
| 期 | 内容 | 受講料(税込) |
|---|---|---|
| 第1期(50時間) | カウンセリングの基本スキル。応答技法と基本理論 | 102,300円 |
| 第2期(50時間) | カウンセリングの実践スキル。面接のプロセスとアセスメント、精神医学の基礎 | 99,000円 |
| 第3期(50時間) | 認知行動療法、家族療法、統合的心理療法などの各種療法 | 99,000円 |
| 通期一括 | 第1期〜第3期 | 278,300円 |
受講料にはテキスト代と送料が含まれます。第1期の最初の2回は1回3,300円の「お試し受講」として参加できます。2026年度は、2026年5月開講の土曜日クラスがすでに始まっており、金曜日クラスは2026年10月から2028年3月まで、19時30分から22時の時間帯で開かれます。定員は各クラス30名程度です。
オンライン受講には、講義の録音・録画・画面キャプチャをしない、講義を複数人で視聴しない、講義で扱った事例をSNSなどで発信しないといった約束事があります。受講はパソコンが前提で、スマートフォンやタブレットは推奨されていません。事例を扱う講座なので、自宅で受講する場合も家族に音声が漏れない環境が必要です。
資格取得後の更新
同センターの認定心理カウンセラーは、5年ごとに資格更新の手続きが必要です。更新には、5年間で50時間以上のカウンセリング関連の研修受講または実践活動を行い、所定の用紙で報告して資格更新料を納めることが求められます。研修には同センターの講座だけでなく、外部団体の研修、学会や研究会への参加、スーパービジョンを受けた経験なども含まれます。資格更新料の金額は、今回確認したページには記載がありませんでした。
名前の似た資格との違い
日本能力開発推進協会には「JADP認定メンタル心理カウンセラー®」と「JADP認定上級心理カウンセラー®」があります。どちらも協会の認定教育機関でカリキュラムを修了した人が在宅で受験し、受験料は5,600円です。合格基準は得点率70%以上です。関西カウンセリングセンターの認定心理カウンセラーのような長時間のオンライン演習と認定審査を経る資格とは、取得方法も費用も異なります。
当サイトの提案:「認定心理カウンセラー」と書かれた講座を見つけたら、最初に認定する団体の正式名称を確認してください。次に、受講時間、演習やロールプレイの有無、試験・審査の方法、受講料と認定料、更新条件の5点を表にまとめ、関西カウンセリングセンターやJADPの資格と並べて比べます。仕事に使う予定がある場合は、勤務先や応募先がどの団体の資格を評価するのかを先に聞いておくと、選択を誤りにくくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。