コーチング心理士®の位置づけ
コーチング心理士®は、一般社団法人コーチング心理学協会が講座の修了者に認定する民間資格です。協会は、カリキュラムを国際コーチング心理学会(International Society for Coaching Psychology)や国際ポジティブ心理学会などの知見に沿って組み立てたと説明し、「国際学会準拠の民間資格」と呼んでいます。国の試験ではないため、協会自身も、国家資格のような業務独占や名称独占はないと明記しています。
コーチング心理学は、認知行動理論、解決志向アプローチ、ポジティブ心理学など、心理学の研究にもとづく方法をコーチングに取り入れる分野です。協会は対象者として、プロのコーチやカウンセラー、人事・教育・営業の担当者、心理・福祉の関係者を挙げています。旧版の記事は難易度を5段階で示していましたが、協会が公表している数値ではないため削除しました。
取得までの流れ
協会の資格概要では、取得方法を「5つの受講プログラムを修了し、資格申請(課題提出)をして審査に合格する」と定めています。受講に学歴や実務経験の条件はありません。協会の説明では、講座は合計90時間で、これに課題が加わります。
- 必修プログラム(2つ):コーチング心理学基礎講座®、フィードバックスキルコーチ®
- 選択必修プログラム(3つ):全12プログラムから選ぶ。認知行動コーチ®、解決志向コーチ、ポジティブ心理コーチなど
審査に合格すると、コーチング心理士®と「認定プロフェッショナルコーチ(Professional Coach)」の2つの称号を同時に受けられます。どちらも同じ協会による認定です。
費用と更新
資格コースの受講料は1講座44,000円で、5講座で220,000円です。5講座をまとめて申し込むと、認定資格申請費33,000円が免除されます。協会のよくある質問では、資格は更新不要の終身資格とされ、取得後の年会費や更新料はかからないと案内されています。学び直したい人には、割引価格の再受講制度があります。
講座の多くはZoomを使ったオンライン形式で、土日の2日間、9時から17時30分まで行われます。2026年10月4日時点の講座日程では、必修のコーチング心理学基礎講座が10月10〜11日、フィードバックスキルコーチ基本講座が12月19〜20日に予定されていました。選択必修に当たる講座も、ナラティヴ・コーチ(2027年1月9〜10日)、エンゲージメント・コーチ(2027年1月16〜17日)などが掲載されています。日程と空席は変わるため、申し込む時点の講座ページで確認してください。
他の資格との違い
協会は比較として、ICF(国際コーチング連盟)の資格はコーチング実務時間や研修時間の記録と実技評価で認定される国際的な民間資格、キャリアコンサルタントはキャリア形成の相談に特化した厚生労働省所管の国家資格と説明しています。コーチング心理士®はこれらと制度が異なり、同じ協会の講座を受けた人だけが申請できる資格です。公認心理師やキャリアコンサルタントの資格を持つ人が、技法の幅を広げる目的で受講する例も協会は紹介しています。
協会は2018年に一般社団法人となり、『コーチング心理学ガイドブック』(北大路書房、2023年)の日本語版を代表理事が監訳しています。講座の教科書や副読本としてこの本が使われています。
受講を決める前に
当サイトの提案:まず必修のコーチング心理学基礎講座を1つ受けて、講義の進め方や2日間の負担が自分に合うかを確かめてください。続けられそうなら、残り4講座の日程を年間の予定と照らし合わせ、セット申込みで申請費33,000円の免除を受けるかを決めます。選択必修の3つは、仕事で使いたい場面(部下との面談、学校での指導、福祉の相談など)に近いテーマから選ぶと、受講後に実際に使う機会を作りやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。