認定臨床心理療法士を認定する団体
認定臨床心理療法士は、特定非営利活動法人日本臨床心理カウンセリング協会(略称JACC)が発行する資格です。JACCは1994年に設立されたNPO法人で、心理カウンセリングの普及、心理カウンセラーの資格認定と活動支援、情報発信を行っています。
旧記事はこの資格を「公的資格」「各行政機関の採用要件による」と説明し、本文では臨床心理士試験の過去問や大学院入試の勉強法を紹介していました。臨床心理士は日本臨床心理士資格認定協会が審査する別の資格で、認定臨床心理療法士とは認定団体も要件も異なります。厚生労働省の「こころの耳」でも、臨床心理士は日本臨床心理士資格認定協会の審査に合格した者として紹介されています。
JACCは資格認定のほかに、心理カウンセリングを体験できるイベントやセミナー、無料電話カウンセリング、カウンセラー検索ナビ、スーパービジョン、カウンセラーの臨床活動や生活を支える会員サービスなどを運営しています。認定資格は、こうした活動の一つとして、心理カウンセラーの資質・知識・技術が一定の基準を満たしていることを示すために発行されています。
受験の条件と審査の内容
JACCは認定資格として、認定臨床心理カウンセラー、認定臨床心理療法士、催眠心理セラピストなどを設けています。認定臨床心理療法士は、認定臨床心理カウンセラーとしての能力を持ったうえで、心理療法を適切に提供できる人に発行される上位の資格です。
| 資格 | 受験条件 | 審査の内容 |
|---|---|---|
| 認定臨床心理カウンセラー | 心理学や心理療法を教える短期大学、大学、大学院、専門学校などを卒業しているか、心理カウンセラー養成機関の養成課程を修了していること。または同等以上の専門教育歴・活動歴があること | 小論文形式の筆記審査と、実際のカウンセリング映像による実技審査 |
| 認定臨床心理療法士 | 認定臨床心理カウンセラー資格を取得しており、5年更新に必要な条件を満たしていること | 心理療法を用いたカウンセリングケースの映像を直接審査する実技審査 |
認定臨床心理療法士に求められる技術として、協会はイメージを使ってクライエントが自分の状況を客観的に眺められるよう誘導する技術や、特定の場面のイメージに注意を向けて表現しきれなかった感情の表出を促す技術など、17番から23番までの項目を挙げています。審査料や審査日程は公式サイトに掲載されていないため、受験を考える場合は協会に直接問い合わせる必要があります。
5年更新制度
JACCの認定資格には5年間の有効期限があります。認定臨床心理療法士を取得すると、先に取得した認定臨床心理カウンセラー資格の有効期限も、取得日から5年間に延長されます。
更新するには、有効期間の5年間にJACCが主催する更新条件必須イベントに毎年1回、合計5回出席します。参加できない年は、協会が推薦する書籍を読んで所定の形式のレポートを提出すると、1回分の出席に代えられます。有効期限日までに延長更新申請書を提出し、更新料5万円を振り込むと認定期間が5年延長されます。条件を満たせない場合は資格を失い、「JACC資格を所有しない臨床会員」として年会費を支払う扱いになります。
取得を考えるときの注意点
認定臨床心理療法士は民間団体の認定資格で、取得によって法律上の業務独占や名称独占が生じるわけではありません。心理職の国家資格には公認心理師があります。
当サイトの提案:まず、自分の学歴や受講歴が認定臨床心理カウンセラーの受験条件に当てはまるかを、卒業証明書や養成講座の修了証で確認してください。次に、映像審査用のカウンセリングケースをどのように用意するか、クライエントの同意の取り方を含めて協会に確認します。最後に、5年間で毎年1回の更新イベントに参加できるかと、更新料5万円を含めた費用の総額を見積もってから申し込むと、取得後に資格を失うリスクを避けやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。