建築設備検査員が検査するもの
建築基準法第12条第3項は、特定建築物に設けられた建築設備のうち特定行政庁が指定したものについて、所有者等が定期に検査をさせ、その結果を特定行政庁に報告するよう義務づけています。日本建築設備・昇降機センターの案内では、対象の建築設備は換気設備、排煙設備、非常用の照明装置、給水設備と排水設備です。検査を行えるのは、建築設備検査員、一級建築士、二級建築士です。
建築設備検査員資格者証は国家資格で、国土交通大臣の登録を受けた講習を修了した人が、修了証明書の交付日から3か月以内に地方整備局長等へ申請して交付を受けます。国土交通省の案内では、一級建築士や二級建築士は資格者証を申請しなくても検査を行えますが、建築士事務所の登録が必要です。
受講資格
受講資格は平成28年国土交通省告示第700号に基づきます。センターの早見表では、全科目を受講する区分として次の人が挙げられています。
- 建築学、機械工学、電気工学に相当する学科を卒業し、建築設備に関する実務経験がある人(大学卒業後2年以上、3年制短期大学卒業後3年以上、2年制短期大学か高等専門学校などの卒業後4年以上、高等学校などの卒業後7年以上)
- 建築設備に関して11年以上の実務経験がある人
- 特定行政庁の職員で、建築設備の行政(確認申請業務など)に関して2年以上の実務経験がある人
- 建築設備士の資格がある人
- これらと同等以上の知識と経験がある人、一級建築士、二級建築士
実務経験は建築基準法に基づく建築設備に関する実務を指し、点検の立会いだけの業務、庶務や営業などの業務、雇用保険の被保険者でないアルバイトやパートの期間は含みません。学科名が一覧にない場合は、単位修得証明書か成績証明書で同等の課程かを確認します。
講習の内容と受講料
講習は合計25.5時間で、建築設備定期検査制度総論、建築基準法令、消防法令、建築学概論、換気設備、空気調和設備、排煙設備、電気設備、給排水衛生設備、耐震規制・設計指針、定期検査業務基準、維持保全の各科目と、2時間の修了考査で構成されます。特定建築物調査員、防火設備検査員、昇降機等検査員の資格者は建築学概論を免除でき、建築設備士は2科目と修了考査だけを受ける区分を選べます。どちらの免除も会場講習に限られます。
| 区分 | 受講料(税込、テキスト代を含む) |
|---|---|
| 全科目受講、建築学概論免除 | 65,000円 |
| 建築設備士の科目免除 | 41,000円 |
| 前年度不合格者の再受講 | 23,800円(テキストなし14,000円) |
令和7年度は修了考査を受けた662名のうち、30問中20問以上の正解で合格とされた535名に修了証明書が交付されました。
令和8年度の日程
令和8年度の申込はインターネットで8月4日から9月24日まで受け付け、すでに終了しています。WEB講習の視聴期間は11月20日から12月10日まで、会場講習は12月15日から18日までの4日間です。修了考査は12月18日の午後に、東京(ベルサール汐留)、大阪(難波御堂筋ホール)、札幌(北海道経済センター)、福岡(天神ビル)で行われます。会場講習は東京と大阪だけです。WEB講習では初回視聴時に早送りや倍速再生ができず、視聴後に動画視聴完了宣誓書を提出しないと修了考査を受けられません。
受講前にそろえるもの
当サイトの提案:最初に、自分が一級建築士か二級建築士の免許を持っているかを確認し、持っている場合は資格者証が業務上必要かを勤務先と相談してください。持っていない場合は、早見表で学歴と建築設備の実務年数がどの区分に当たるかを確かめ、実務経験等証明書、被保険者記録照会回答票、労働者名簿、卒業証明書を準備します。証明書類は勤務先や年金事務所から取り寄せるため時間がかかります。令和8年度の申込は終わっているので、翌年度の申込み案内が公開される時期に合わせて書類をそろえておくと、受付期間内に落ち着いて申し込めます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。