資格制度の概要
自家用発電設備は、建物の防災・保安用電源や工場・事業所の常用電源として使われ、必要なときに確実に動くことが求められます。一般社団法人日本内燃力発電設備協会は、各種の事業場や施設に置かれる定置形の自家発電設備について、設計・製造、据付工事、保全の業務に精通した技術者を養成するため、昭和52年に自家用発電設備専門技術者資格制度を創設しました。協会は、この制度を自主的な資格制度と位置づけています。資格保有者は令和8年3月末時点で21,646名です。
業務区分と受験資格
資格には3つの業務区分があり、受験者は実務経験の年数を満たした区分だけを受験できます。
| 業務区分 | 主な業務 | 必要な実務経験 |
|---|---|---|
| 装置部門(S) | 発電装置の設計、製造、品質管理、構造・性能の確認など(製造メーカの業務) | 5年 |
| 据付工事部門(K) | 発電設備の据付工事の施工、指導・監督、計画設計・実施設計 | 5年 |
| 保全部門(M) | 発電設備の点検・整備、運転管理、点検済証の貼付・管理 | 3年 |
機械工学系または電気工学系の大学、短期大学、高等専門学校を卒業した人は、装置部門と据付工事部門が3年、保全部門が2年に短縮されます。電気主任技術者、ボイラー・タービン主任技術者、技術士(機械または電気・電子)の資格を持つ人は、どの区分も1年です。消防設備士(第一類〜第三類の甲種・乙種)と第一種消防設備点検資格者は、保全部門に限り1年に短縮されます。
講習と試験の内容
受験は2日間で、1日目は自家用発電設備に関する法令、基礎、構造及び性能の講習、2日目の午前は工事の施工方法と検査・点検の講習です。2日目の午後に試験があり、受験する区分の数に応じて試験時間は1時間30分から2時間30分です。法令と基礎は全区分の必須科目で、装置部門は構造及び性能、据付工事部門は工事の施工方法、保全部門は検査・点検が選択科目になります。すべての講習を受けないと試験を受けられず、試験中に講習テキストは使えません。合否は12月下旬に本人に通知され、合格者には専門技術者資格証が交付されます。資格取得後は5年ごとに更新講習があります。
令和8年度の日程と費用
受験申込料は39,000円(消費税3,545円を含む)で、受験する区分の数にかかわらず同じ金額です。令和8年度の申込期間は2026年3月16日から6月12日までで、すでに終了しています。
| 開催地 | 日程 | 定員 |
|---|---|---|
| 札幌 | 9月17日・18日 | 60人 |
| 仙台 | 9月10日・11日 | 100人 |
| 東京 | 9月1日・2日、10月1日・2日、11月9日・10日 | 計450人 |
| 名古屋 | 10月14日・15日 | 100人 |
| 大阪 | 9月2日・3日 | 240人 |
| 広島 | 10月29日・30日 | 90人 |
| 福岡 | 10月1日・2日 | 120人 |
| 那覇 | 11月10日・11日 | 30人 |
資格の活用場面
協会は、資格の活用場面を次のように説明しています。据付工事部門の合格者で、試験科目「検査・点検」に解答し一定の水準にあると確認された人は、産業保安監督部に申請して特種電気工事資格者(非常用予備発電装置工事資格者)の資格を取得できます。保全部門の取得者は、電気事業法の保安管理業務委託で点検頻度を3か月に1回以上とできる「構造及び性能に精通する者」と同等とみなされ、消防法の非常電源(自家発電設備)点検要領でいう「必要な知識及び技能を有する者」としても適当とされています。保全部門の取得者は、協会の自家発電設備点検済証を点検後の設備に貼ることもできます。
来年度の受験に向けて
当サイトの提案:令和8年度の申込は終わっているため、受験を考えている人は来年度の募集を待つことになります。まず、自分の業務がどの区分に当たり、実務経験が何年あるかを整理し、学歴や資格による短縮が使えるかを確認してください。令和8年度は3月16日に申込が始まり、各会場とも定員に達し次第締め切られる方式だったので、来年度の受験の手引きが公開されたらすぐに書類を準備しましょう。特種電気工事資格者を目指すなら、据付工事部門で受験し、検査・点検の科目にも解答する必要がある点に注意してください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。