補償業務管理士の位置づけ
補償業務管理士は、一般社団法人日本補償コンサルタント協会が1991年に創設した、用地補償業務に関する民間資格です。公共事業で土地を取得する際には、土地の権利者や建物などを調べ、補償金を算定する業務が必要になります。協会の実施規程は、この資格の目的を補償業務管理士の知識と技術の向上を図り、公共事業の円滑な推進に寄与することと定めています。協会によると、令和6年度末時点で8,395人が補償業務管理士として登録しています。
協会は、補償業務管理士が国土交通省をはじめとする起業者の用地補償業務の発注で技術者要件とされていると説明しています。また、補償業務管理士となった後に一定の要件を満たすと、補償コンサルタント登録規程に基づく登録で必要な「補償業務管理者」になることができます。旧記事は公的資格としていましたが、協会自身は民間資格と説明しています。
8つの部門と資格取得の流れ
研修と検定試験は、共通科目と次の部門ごとに行われます。土地調査、土地評価、物件、機械工作物、営業補償・特殊補償、事業損失、補償関連の7部門に、総合補償部門を加えた8部門です。総合補償部門の研修を受けられるのは、補償関連部門を含む3以上の部門で登録している補償業務管理士に限られ、総合補償部門の登録者は総合補償士と称します。
資格を取るには、まず協会の共通科目研修と部門ごとの専門科目研修を修了します。研修修了証書は発行日から3年間有効で、その間に筆記試験を受けられます。筆記試験に合格したあと、口述試験を受けます。口述試験を受けるには、資格を取ろうとする部門の業務に4年以上従事したか、それと同等以上の知識と能力があると会長に認められることが必要です。共通科目と部門の検定試験に合格すると、その部門の補償業務管理士として登録を受けられます。
令和8年度の筆記試験
| 項目 | 令和8年度 |
|---|---|
| 申込期間 | 2026年8月19日から9月7日まで(終了)。Webでのみ受付 |
| 試験日 | 2026年10月25日。共通科目は9時15分から |
| 問題数と時間 | 共通科目50問150分、専門科目は各部門40問120分 |
| 受験手数料 | 1科目あたり、協会正会員の法人に勤める人は15,000円、その他は30,000円 |
筆記試験を受けられるのは、今年度に共通科目研修または専門科目研修を修了した人、令和6年度または令和7年度に研修を修了した人、専門学校の対象学科で補償講座の単位を取って共通科目研修が免除される予定の人です。出題は令和7年10月1日時点で効力のある法令や基準に基づきます。筆記試験の合格の効力は5年間です。
登録と更新、研修の免除
登録の有効期間は5年で、検定試験に合格して初めて登録する人は5年6か月です。更新は手数料を添えて申請し、協会の講習を受けない人の更新は拒否されることがあります。
測量士、不動産鑑定士、建築士、技術士(機械または電気・電子)、公認会計士、税理士などの資格を持ち、口述試験の受験条件も満たす人は、申請によって対応する部門の研修と検定試験が免除されます。国や地方公共団体で補償業務に20年以上従事した人にも免除の規定があります。
受験を考える人へ
当サイトの提案:まず勤務先が協会の正会員かどうかを確かめてください。本社などが正会員なら手数料は半額になり、在籍証明書も必要になります。次に、自分が取りたい部門の業務に何年従事しているかを数え、口述試験の4年の条件をいつ満たすかを確認します。保有資格による免除が使えるなら、研修の申込前に協会へ免除申請の手順を問い合わせると、受講する科目を減らせます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。