建築コスト管理士とはどんな資格か
建築コスト管理士は、公益社団法人日本建築積算協会が実施する認定事業の称号です。協会は資格の定義を、企画・構想から維持・保全、廃棄に至る建築のライフサイクル全般にわたり、コストマネジメント業務に関する高度な専門知識と技術を持つ専門家としています。各段階の工事費の算定やコストプランニング、コストコントロールが求められる技術で、知識の範囲は建築積算士に求められる知識を含みます。
認定事業は2005年1月に創設され、2006年4月1日に最上位の資格として最初の建築コスト管理士が誕生しました。協会はほかに建築積算士と建築積算士補の資格も認定しています。
試験の内容
試験は学科試験と短文記述試験の筆記で、同じ日に続けて行われます。
| 区分 | 時間 | 問題数と形式 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 12:50〜15:20(2時間30分) | 60問、4肢択一 |
| 短文記述試験 | 15:40〜17:40(2時間) | 5問、各200字以内で記述 |
出題範囲は、協会発行の「新☆建築コスト管理士ガイドブック」第1章〜第4章と、「新☆建築積算士ガイドブック」第6章〜第8章、第10章です。試験案内では参考図書として、2026年4月1日改訂4版の建築コスト管理士ガイドブック(税込5,390円)と、改訂2版の建築積算士ガイドブック(税込5,500円)が示されています。求められる知識の例には、コスト情報の収集・分析、市場価格、発注・調達戦略、フィジビリティースタディー、概算技法、LCCやVE、FM・PM・CM・PFIの概要、環境配慮、建築関連法規、IT活用が挙げられています。
過去の学科試験で合格基準点を超えた人は、次年度以降2年間は学科試験が免除され、短文記述試験だけを受けられます。
2026年度の日程と費用
2026年度の試験は10月25日(日)に、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、鹿児島、沖縄の9都市9会場で行われます。インターネットによる受験申込は6月1日から9月4日までで、受付は終わっています。受験票は10月5日に発送予定です。合格者の受験番号は12月15日10時頃に協会ホームページで公開されます。
受験手数料は29,700円(税込)で、学科免除で短文記述試験のみを受ける場合は16,500円です。一度納めた受験手数料は、協会の責任で受験できなかった場合を除いて返還されません。
受験資格
次のいずれかに当てはまれば受験できます。
- 建築積算士の称号を取得後、更新登録を1回以上行った人
- 建築関連業務を5年以上経験した人(建築士法で定められた大学院修了課程の期間を算入できます)
- 一級建築士に合格し登録した人(申込後に免許証のコピーを郵送)
合格後の登録と更新
資格登録には協会の個人正会員であることが条件です。合格者には合格通知書と登録関連書類が送られ、2027年1月15日までに登録申請をします。新規登録料は15,400円で、会員でない人は入会金2,000円と年会費9,000円(月割り)が加わります。登録証は2027年3月中旬に発送予定です。
登録の有効期間は5年で、協会のCPD(継続能力開発)制度で必要単位数を取得すると更新できます。協会によると、建築コスト管理士は英国王立チャータード・サベイヤーズ協会(RICS)の正会員として「Chartered Quantity Surveyor」の称号を取得する道が開かれているほか、公共建築設計者情報システム(PUBDIS)の技術者情報の対象になり、沖縄県の入札参加資格審査では主観項目で2点の加点対象とされています。
受験を考えている人へ
試験は年1回、10月下旬頃に行われるため、2026年度の申込に間に合わなかった人は2027年度が次の機会です。会員登録が前提の資格なので、登録後の年会費とCPD単位の取得まで含めて負担を見積もっておくと判断しやすくなります。
当サイトの提案:まず3つの受験資格のどれで申し込むかを決め、実務経験で受ける人は業務履歴を年月単位で整理しておきます。次に、出題範囲になっている2冊のガイドブックの該当章を読み、協会サイトの過去問題と解説で学科60問の時間配分と200字記述の書き方を試してください。2026年度の申込は6月1日に始まったので、翌年度も春のうちに協会の試験案内ページを確認しておくと出遅れを防げます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。