作業環境測定士の仕事と所管
作業環境測定士は、厚生労働省が所管する作業環境測定法に基づく資格です。鉱物性粉じん、放射性物質、特定化学物質、金属類、有機溶剤を取り扱う作業場の作業環境測定は、作業環境測定士でなければ行えません。試験と登録の事務は、厚生労働大臣の指定を受けた公益財団法人安全衛生技術試験協会が担当しています。
作業環境測定は、測定計画を立てるデザイン、試料を採取するサンプリング、試料を分離・定量する分析から成り立っています。第二種作業環境測定士は、デザイン、サンプリングと、検知管やデジタル粉じん計などの簡易測定機器を用いた分析を行えます。第一種作業環境測定士は、これらに加えて、上記5種類の作業場のうち登録を受けた作業場の分析も行えます。
試験科目と手数料
共通科目は労働衛生一般、労働衛生関係法令、デザイン・サンプリング、分析に関する概論の4科目で、第一種・第二種に共通です。第一種はこれに加え、有機溶剤、鉱物性粉じん、特定化学物質、金属類、放射性物質から登録したい作業場に対応する選択科目を受験します。第一種は共通科目と選択科目の2日間で行われます。
| 区分 | 試験手数料 |
|---|---|
| 第二種(共通科目) | 11,800円 |
| 第一種(共通科目+選択1科目) | 13,900円 |
| 第一種(共通科目+選択5科目) | 27,100円 |
| 第一種(共通科目全免除で選択1科目) | 10,600円 |
選択科目の数に応じて金額が段階的に上がります。過去の試験で一部の共通科目に合格点を得た人は、その科目が2年間免除されます。
受験資格と免除
受験資格には、大学・高等専門学校・高等学校などの卒業、高度職業訓練や普通職業訓練の修了、理学や工学の知識を必要とする技能検定の合格、8年以上の労働衛生の実務経験、技術士第二次試験の合格などの区分があり、理科系統以外の課程の卒業者も対象に含まれます。区分ごとに卒業証明書や実務経験証明書などの添付書類が決まっています。
環境計量士(濃度関係)、診療放射線技師、臨床検査技師、第一種衛生管理者で所定の実務経験と講習修了がある人などは、科目免除を受けられます。医師、歯科医師、薬剤師の免許を受けた人は全科目が免除されます。
令和8年度の日程
試験協会の日程ページでは、第一種作業環境測定士の令和8年度の試験は終了したと案内されています。第二種の日程は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 令和9年2月16日(火) |
| 受付期間 | 書面は令和8年11月2日〜11月16日、オンラインは11月2日〜11月30日 |
| 試験結果 | 令和9年3月23日(火) |
| 試験地 | 北海道、宮城、千葉、東京、愛知、大阪、兵庫、広島、福岡の各安全衛生技術センター等 |
12月16日以降は、受験地や受験科目の変更、申請の取り下げと手数料の返還ができません。
合格後の登録講習と登録
試験に合格しても、そのままでは作業環境測定士になれません。作業環境測定法第5条に基づく登録講習を修了し、その後に試験協会へ登録申請を行い、登録証の交付を受けて資格を得ます。日本作業環境測定協会の案内では、第2種講習は共通科目の3日間、第1種講習の選択科目は各2日間で、第1種を目指す人も先に共通科目の講習を修了する必要があります。講習の最後には筆記と実技の修了試験があります。
登録講習の修了試験のうち実技試験は、同協会の実技基礎講習を修了した人について原則免除されます。Aコースの修了者は共通科目、Bコースは粉じん、Cコースは特定化学物質・金属類・有機溶剤の実技試験が対象です。
受験前に決めておきたいこと
当サイトの提案:まず、勤務先で測定が必要な作業場がどの種類に当たるかを確認し、第二種で足りるのか、第一種のどの選択科目が必要なのかを決めてください。次に、自分の学歴や保有資格で受験資格と科目免除がどう扱われるかを試験協会の資格紹介ページで確かめます。第二種の申込は令和8年11月に始まるので、卒業証明書などの添付書類は10月中に取り寄せておくと間に合います。合格後に受ける登録講習の日程も、日本作業環境測定協会の講習カレンダーで早めに見ておくとよいでしょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。