「立木の伐木作業者」という名称の範囲
この名称は、労働安全衛生規則の改正前に設けられていた伐木の特別教育を受けた人を指して使われてきました。厚生労働省のリーフレットによると、改正前の第36条第8号は、胸高直径70cm以上の立木の伐木、胸高直径20cm以上で重心が著しく偏っている立木の伐木、つりきりなど特殊な方法による伐木、胸高直径20cm以上のかかり木の処理などを対象としていました。それ以外のチェーンソーによる立木の伐木、かかり木の処理、造材は第8号の2の特別教育の対象でした。
現行の労働安全衛生規則第36条第8号は「チェーンソーを用いて行う立木の伐木、かかり木の処理又は造材の業務」と定めており、太さによる区分はありません。今から伐木の業務に就く人が受けるのは、この統合後の特別教育です。
改正の経緯と適用日
改正省令は2019年2月12日に公布され、主な内容は2019年8月1日に施行されました。特別教育の部分は2020年8月1日から適用されています。改正の背景として、厚生労働省は林業の死亡災害の約6割がチェーンソーによる伐木作業中に起きていることを挙げています。
同じ改正では、受け口を作るべき立木の範囲の拡大、かかり木の速やかな処理と処理時の禁止事項、伐倒する立木の高さの2倍を半径とする範囲への立入禁止、下肢の切創防止用保護衣の着用も定められました。対象は林業に限らず、伐木作業を行うすべての業種です。
統合後の特別教育の内容
安全衛生特別教育規程第10条により、学科は伐木等作業に関する知識4時間、チェーンソーに関する知識2時間、振動障害の予防2時間、関係法令1時間の計9時間以上です。実技は伐木等の方法5時間、チェーンソーの操作2時間、点検及び整備2時間の計9時間以上です。試験や免許の交付はなく、事業者が教育を行い、その記録を3年間保存します。
旧教育を修了している人の扱い
労働安全衛生規則第37条は、十分な知識と技能があると認められる労働者について、特別教育の科目の一部または全部を省略できると定めています。厚生労働省のリーフレットは、改正前の第8号または第8号の2の特別教育を修了した人について、統合後の教育のうち受けるべき時間を区分ごとに示しています。2020年8月1日より前に統合後の科目を受講していた場合は、その科目を改めて受ける必要はないとされています。
なお、1992年の通達で示されていた現任者向けの安全衛生教育は、2021年3月の新しい通達で廃止され、カリキュラムが改められています。
手元の修了証を確認する
当サイトの提案:以前に「立木の伐木」などの名称の修了証を受け取っている人は、まず修了証の日付と、改正前の第8号か第8号の2のどちらに当たる教育かを確かめてください。次に、勤務先か講習実施機関にその修了証を見せ、統合後の教育で追加受講が必要な科目と時間を確認します。これから初めて受講する人は、学科9時間・実技9時間以上の統合後の教育を受け、修了証を保管しておくと、現場で教育歴を示すときに困りません。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。