高圧室内業務とは
高圧室内作業は、潜かん工法その他の圧気工法によって大気圧を超える気圧下にした作業室やシャフトの内部で行う作業です。高気圧作業安全衛生規則は、こうした作業に係る業務を「高圧室内業務」と呼び、減圧症などの高気圧障害を防ぐためのルールを定めています。
「高圧室内作業者」は法令上の免許名ではありません。高圧室内業務に従事する労働者を指す言葉で、業務に就くには事業者が行う特別教育を受ける必要があります。旧記事は作業主任者の免許試験の情報を中心にしていたため、作業者と主任者を分けて説明します。
業務に就く前の特別教育
高気圧作業安全衛生規則第11条により、事業者は高圧室内業務に労働者を就かせるとき、次の事項について特別の教育を行わなければなりません。
- 圧気工法の知識に関すること
- 圧気工法に係る設備に関すること
- 急激な圧力低下、火災等の防止に関すること
- 高気圧障害の知識に関すること
- 関係法令
同じ条文は、作業室や気こう室へ送気する空気圧縮機の運転、送気や排気を調節するバルブ・コックの操作、再圧室の操作などの業務にも特別教育を求めています。これらの業務では空気圧縮機の運転や送気の調節などの実技も教育事項に含まれます。教育時間などの細目は厚生労働大臣が定めることになっており、本記事では時間数を確認できていません。
年齢と2027年4月からの対象拡大
年少者労働基準規則第8条は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に「異常気圧下における業務」を含めています。高圧室内業務に就く人を決める際は、特別教育の前に年齢も確認してください。
2027年4月1日施行の改正後の第11条では、労働安全衛生法第42条第3項の作業従事役員等が、労働者と同一の場所で高圧室内業務などに就くときも、同じ教育を受けなければならないと定められています。役員が作業室に入る工事を予定している事業者は、施行日までに受講の手配が必要です。
高圧室内作業主任者になるには
高圧室内作業を行う場合、事業者は高圧室内作業主任者免許を受けた者のうちから、作業室ごとに高圧室内作業主任者を選任しなければなりません。免許試験は公益財団法人安全衛生技術試験協会が行い、受験資格は不要で、本人確認証明書を添付します。
| 科目 | 出題数(配点) |
|---|---|
| 圧気工法 | 10問(30点) |
| 送気及び排気 | 10問(25点) |
| 高気圧障害 | 10問(25点) |
| 関係法令 | 10問(20点) |
試験は12時30分から16時30分までの4時間で、休憩なしで行われます。合格基準は科目ごとに40%以上、かつ合計60%以上です。2026年度の試験日は、北海道、関東(市原)、近畿(大阪試験場)、九州の各センターが2026年5月13日、東北、中部、中国四国の各センターが11月13日です。11月13日の試験は、試験日の2か月前から14日前までがオンライン申請の受付期間です。
試験に合格しても、それだけでは免許は受けられません。第47条は、高圧室内業務に2年以上従事した者で試験に合格したものに免許を与えると定め、第48条は満20歳に満たない者を欠格としています。
現場に入る人と事業者へ
当サイトの提案:作業員として現場に入る人は、まず事業者が実施する特別教育の日程と、修了の記録が残るかを確認してください。将来主任者を目指す場合は、高圧室内業務の従事期間を証明してもらえるよう、従事した工事名と期間を自分でも記録しておくと免許申請の準備がしやすくなります。事業者は、作業従事役員等の受講義務が始まる2027年4月までに、該当者の一覧を作っておくとよいでしょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。