選任が必要な作業と必要な講習
労働安全衛生法施行令第6条第20号は、別表第五第1号から第6号までと第8号の四アルキル鉛等業務を、作業主任者の選任が必要な作業にしています。遠隔操作による隔離室での業務は除かれ、第6号のドラム缶等を扱う業務は積卸しの業務に限られます。第7号の研究の業務は含まれていません。
四アルキル鉛中毒予防規則第14条は、この作業について、特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習の修了者から四アルキル鉛等作業主任者を選任するよう定めています。講習科目を溶接ヒュームに関するものに限った金属アーク溶接等作業主任者限定技能講習は、ここから除かれています。
作業主任者の職務
同規則第15条は、四アルキル鉛等作業主任者に次の事項を行わせるよう事業者に求めています。
- 労働者が四アルキル鉛に汚染されたり蒸気を吸ったりしないよう作業の方法を決め、労働者を指揮すること
- その日の作業開始前に換気装置を点検すること
- 保護具の使用状況を監視すること
- 中毒のおそれがあるときや労働者に異常な症状があるときに、直ちに労働者を作業場所から退避させること
- 身体や衣類の汚染を見つけたとき、直ちに過マンガン酸カリウム溶液、または洗浄用灯油と石けん等で汚染を除去させること
作業主任者が指揮する労働者は、四アルキル鉛中毒予防規則第21条により、毒性や保護具の使用方法などについて特別教育を受けています。作業主任者には、その教育内容を前提に、現場で換気装置や保護具の状態を確かめ、異常時の退避を判断する役割があります。
技能講習の科目と時間
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習の内容は、化学物質関係作業主任者技能講習規程が定めています。
| 講習科目 | 主な範囲 | 時間 |
|---|---|---|
| 健康障害及びその予防措置に関する知識 | 特定化学物質による健康障害と四アルキル鉛中毒の病理、症状、予防方法、応急措置 | 4時間 |
| 作業環境の改善方法に関する知識 | 特定化学物質と四アルキル鉛の性質、設備の管理、作業環境の評価と改善 | 4時間 |
| 保護具に関する知識 | 保護具の種類、性能、使用方法、管理 | 2時間 |
| 関係法令 | 労働安全衛生法令、特定化学物質障害予防規則、四アルキル鉛中毒予防規則の関係条項 | 2時間 |
合計は12時間で、実技講習はありません。講習はおおむね100人以内を1単位として行い、最後に筆記試験または口述試験による修了試験があります。講習は都道府県労働局長の登録を受けた登録教習機関が開き、日程や受講料は機関ごとに異なります。東京労働局の受講資格一覧にこの講習の要件は記載されておらず、受講資格は定められていません。
特定化学物質作業主任者との関係
特定化学物質障害予防規則第27条は、施行令第6条第18号の特定化学物質を製造・取り扱う作業についても、同じ技能講習の修了者から特定化学物質作業主任者を選任するとしています。特別有機溶剤業務に係る作業では、有機溶剤作業主任者技能講習の修了者から選任します。四アルキル鉛等業務を担当しない場合でも、化学工場などで特定化学物質の作業主任者を兼ねる人が受ける講習です。
受講前の確認
当サイトの提案:受講を申し込む前に、講習名が「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」であり、金属アーク溶接等作業主任者限定ではないことを案内で確認してください。勤務先で四アルキル鉛等業務と特定化学物質の作業の両方がある場合は、それぞれの作業場所ごとに誰を作業主任者に選任するかを事業者と決めておくと、修了後の配置が明確になります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。