ドッグシッターという仕事と資格の位置づけ
ドッグシッターは、飼い主が家を空けるあいだに、ご飯をあげる、トイレをきれいにする、体調を確認するといった世話を引き受ける仕事です。日本ペット技能検定協会は、ペットホテルに預ける形から信頼できるシッターに世話を頼む形へ移行していると説明しています。
ドッグシッターを名乗るために必要な国家資格はありません。この記事で扱うドッグシッター資格は、一般社団法人日本ペット技能検定協会がプロフェッショナルライセンスの一つとして認定している民間資格です。同じ名称の講座や資格を扱う団体はほかにもあるため、申し込む前に認定団体の名前を確認してください。
受験資格と試験の方式
協会のドッグシッター資格は、協会指定のカリキュラムを修了した人が受験資格を得ます。年齢制限はありません。試験は筆記試験で、合格後にライセンス交付申請料14,000円がかかります。
協会の認定資格試験は、全国の協会認定校で卒業期に合わせて実施されています。個人で受ける場合は、協会認定校で指定カリキュラムを修了すると、ライセンス交付について書面で案内が届きます。高校や大学、専門学校、企業などの団体で受ける場合は、それぞれの窓口を通じて申し込みます。
通信教育課程で協会が認定しているのは、東京ペットビジネス学院とヒューマンアカデミー通信講座の2校です。講座の受講料は各校が定めており、協会の資料には載っていません。
開業するなら動物取扱業の登録が必要
環境省によると、顧客の動物を預かる保管の業を営利目的で行う場合は、第一種動物取扱業として事業所と業種ごとに都道府県知事または政令指定都市の長の登録を受けなければなりません。環境省は保管業の例としてペットのシッターを挙げており、動物の飼養施設を持たない出張型のシッターも規制の対象になると明記しています。
登録した事業者は、標識の掲示や動物取扱責任者の配置などの基準を守る必要があります。動物取扱責任者は、専属の常勤職員のうち一定の要件を満たした人です。登録せずに営業した場合は100万円以下の罰金の対象になります。申請手続きは、管轄の都道府県または政令市の動物愛護管理担当部局が窓口です。
協会のドッグシッター資格を持っていても、それだけで動物取扱業の登録や動物取扱責任者の要件を満たすとは限りません。どの資格や経験が要件として認められるかは、登録先の自治体に確認してください。
資格の選び方と確認の順番
協会はドッグシッターのほかに、家庭犬トレーナー、動物介護士、キャットシッター、ドッグライフアドバイザーなど16種類のプロフェッショナルライセンスを認定しています。家庭犬トレーナーも、協会指定カリキュラムの修了者が筆記試験を受け、ライセンス交付申請料14,000円を納める仕組みです。犬の預かりに加えてしつけや飼い方の相談も受けたい場合は、こうした関連ライセンスをあわせて検討できます。
環境省の分類では、顧客の犬を預かって訓練する業や出張訓練は保管とは別の訓練の業種にあたります。シッターとしつけ指導の両方を事業にするなら、登録する業種の範囲も自治体に相談しておく必要があります。
当サイトの提案:まず開業予定地の都道府県か政令市の動物愛護管理担当部局に、保管業の登録で動物取扱責任者として認められる資格や実務経験を問い合わせてください。その回答を見たうえで、協会認定校の講座がその要件に役立つかを講座の窓口で確認し、受講料と14,000円の交付申請料を合わせた総額で比べると判断しやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。