防災士とはどんな資格か
防災士は、特定非営利活動法人日本防災士機構が認証する資格です。機構は防災士を、自助・共助・協働を原則として社会のさまざまな場で防災力を高める活動が期待され、そのための意識と一定の知識・技能を修得したことを機構が認証した人と説明しています。国家資格ではなく、法律で特定の業務を独占する資格でもありません。
防災士養成研修と資格取得試験は2003年に始まりました。機構の説明では、防災士は平常時には家庭の備えや地域・職場での防災啓発、訓練に取り組み、災害時には避難誘導や初期消火、救出救助などに当たることが期待されています。自主防災組織や学校、福祉施設、事業所などで防災士を配置する動きもあると機構は紹介しています。
資格取得までの3つのステップ
一般的な取得方法は、次の3項目をすべて修了してから機構に認証登録を申請する流れです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1 養成研修講座 | 機構が認証した研修機関の防災士養成研修講座を受講し、研修履修証明を取得する |
| 2 資格取得試験 | 機構が実施する試験に合格する。受験できるのは研修履修証明を取得した人に限られる |
| 3 救急救命講習 | 自治体、消防署、日本赤十字社などが主催する、心肺蘇生法とAEDを含む講習を受けて修了証を取得する |
養成研修講座は、防災士教本に示す21講目のうち12講目以上を集合研修で履修するため、最低でも2日間以上の日程で行われます。集合研修で履修しなかった講目は、研修機関が定める様式のレポートなどで補います。講目は、地震・津波や気象災害のしくみ、ハザードマップ、行政の災害対策、避難所の運営協力、地区防災計画などです。
機構は研修機関の一覧を、地方自治体、大学などの教育機関、民間の養成講座に分けて公開しています。講座ごとに募集対象や会場、日程が異なるため、申し込む講座の募集要項を確認します。
救急救命講習は普通救命講習Iと同等のものが対象です。認証登録の申請時点で5年以内に発行され、講習の発行者が定めた有効期限内の修了証が必要です。機構は認証要件として認めている主な救急救命講習の一覧(2025年度)を公開しており、一覧にない講習は事務総局(電話03-3234-1511)に問い合わせるよう案内しています。
試験の形式と費用
資格取得試験は、一般的な研修講座では研修の最終日に同じ会場で実施されます。試験は3択式で30問出題され、80%以上の正答で合格です。3項目を修了した人は機構に防災士認証登録を申請でき、登録は毎月末に申請書の受理を締め切り、翌月末に防災士認証状と防災士証(カード)が発送されます。
| 項目 | 2026年度(税込) | 2027年4月1日以降(税込) |
|---|---|---|
| 防災士教本 | 4,000円 | 4,950円 |
| 資格取得試験の受験料 | 3,000円 | 3,300円 |
| 防災士認証登録料 | 5,000円 | 6,050円 |
| 防災士証の再発行手数料 | 500円 | 1,000円 |
このほかに研修講座の受講料がかかります。受講料は研修機関が案内するため、申し込む研修機関の募集要項で確認してください。機構は、研修機関の一覧と、資格取得費用を助成している自治体の一覧も公開しています。
特例制度と申込前の確認
警察官、消防吏員、自衛官、消防団員(いずれも退職者を含む)と、赤十字救急法救急員の資格認定者には、防災士資格取得の特例制度があります。対象になる人は、機構の特例の案内で必要な手続きを確認します。
当サイトの提案:まず住んでいる市区町村が防災士の資格取得費用を助成しているかを、機構の助成制度自治体一覧と市区町村の防災担当窓口で確認してください。助成を使う場合は、対象となる研修機関や申請の時期が決まっていることがあるため、研修講座に申し込む前に確認するのが安全です。次に救急救命講習の修了証の発行日を確かめ、5年以内のものがなければ消防署などの講習日程を調べておくと、試験合格後すぐに認証登録を申請できます。2027年4月から費用が上がるため、受講時期を決める際は改定前後の金額も比べてください。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。