地下タンクの漏れの点検と点検者の要件
危険物の規制に関する規則第62条の5の2は、一定の製造所等について、地下貯蔵タンクと二重殻タンクの強化プラスチック製外殻の漏れの点検を義務づけています。点検の周期は、地下貯蔵タンクが原則1年です。完成検査から15年を超えないものや、漏れを覚知し拡散を防ぐ告示の措置を講じたものは3年になります。二重殻タンクの強化プラスチック製外殻は3年です。二重殻タンクの内殻や、微少な漏れを検知して拡散を防ぐ告示の措置を講じたタンクは点検対象から外れます。地下埋設配管の漏れの点検も第62条の5の3に別に定められています。
第62条の6は、これらの漏れの点検を行う人を、危険物取扱者又は危険物施設保安員のうち告示で定める点検方法に関する知識及び技能を有する者に限っています。危険物取扱者の立会いを受ける場合は、危険物取扱者以外でも同じ知識及び技能を有する者なら点検できます。
講習を行う団体と講習の位置づけ
地下タンク等定期点検技術者講習は、一般財団法人全国危険物安全協会が実施しています。協会はこの講習を、第62条の6に掲げる「知識及び技能を有する者」を育成するための講習と案内しています。法律で名称が定められた国家資格ではなく、協会の講習を修了したことを示す資格です。
講習は初回講習と定期講習に分かれます。初回講習では受講後に修了考査を受け、合格すると修了証が交付されます。修了証の有効期間は5年で、5年に1度定期講習を受けると有効期限が延びます。定期講習に修了考査はありません。
2026年度初回講習の日程と受講料
| 形式 | 受講期間・開催日 | 申請受付期間 | 定員 |
|---|---|---|---|
| オンライン1期 | 2026年9月1日〜30日 | 7月1日〜31日(終了) | 170名 |
| オンライン2期 | 2026年11月1日〜30日 | 9月1日〜30日(終了) | 100名 |
| オンライン3期 | 2027年2月1日〜28日 | 2026年12月1日〜25日 | 140名 |
| 対面(東京・日本消防会館) | 2026年11月5日〜6日の2日間 | 2026年10月5日〜16日 | 15名 |
対面講習は、オンライン講習を受けられない人のための講習で、会場で同じ講習動画を視聴します。受講料は初回講習が39,600円、定期講習が10,450円で、どちらもテキスト代と消費税を含みます。支払いは申込後に案内される口座への振込で、納付済みの受講料は原則返金されません。
講習科目と修了考査
オンライン講習の科目は、危険物法令(危険物規制の体系、定期点検制度)、危険物の概要(危険物の性質、火災予防及び消火方法)、基礎物理学(気体液体の一般法則、圧力に関する知識)、危険物施設の概要(地下貯蔵タンクを有する製造所等の基準、腐食等の事故事例)、点検実施要領(加圧法、微加圧法、微減圧法、二重殻タンクの外殻の点検方法、その他の方法)、実習の動画です。甲種または乙種第4類の危険物取扱者免状を持つ人は、希望すれば危険物法令と危険物の概要が免除されますが、修了考査は免除されません。
修了考査は4肢択一式の20問で、試験時間は50分、60点以上で合格です。不合格の場合は1回だけ再考査を受けられます。受講に年齢制限はなく、外国籍の人も受講できます。
修了証の管理と手続き
講習修了証は2022年8月から電子講習修了証になり、マイページで住所や氏名の変更を無料で行えます。紙の修了証を持つ人は電子講習修了証へ移行でき、紛失した場合も移行の手続きで対応できます。インターネット環境がない人が紙の修了証の再交付を受ける場合は5,500円、氏名変更による書換は330円の手数料がかかります。定期講習の申込はマイページから行い、更新者向けの日程とカリキュラムは協会のお知らせで公開されています。
当サイトの提案
当サイトの提案:最初に、自社や点検先の地下タンクが単殻か二重殻か、完成検査から15年を超えているかを確認し、点検の周期を把握してください。2026年度に受講するなら、10月5日から16日の対面講習申請か、12月1日から25日のオンライン3期申請のどちらかになります。危険物取扱者免状を持っている場合は申請時に写しを添付して科目免除を受け、修了後は5年後の定期講習の時期を社内の資格台帳に登録しておくと失効を防げます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。