超軽量動力機の「技量認定」とは
国土交通省は、超軽量動力機を「操縦者が着座姿勢で操縦できる簡易構造の航行機」と説明しています。機体の種類が大きく異なるため、通常の航空機と同じ耐空証明や技能証明をそのまま当てはめるのは難しく、代わりに機体と操縦者の基準を設けて国土交通大臣の許可を受けられる仕組みにしています。日本航空協会も、軽飛行機のような操縦士ライセンスの代わりに航空法上必要な許可を国から取得して飛ぶスポーツだと紹介しています。
操縦者については、技能証明に代えて操縦者の技量などを確認するため、航空法第28条第3項の許可を受けます。通達の飛行経験基準には、型式区分ごとの「技量認定」を持つ人が限定を変更する場合の基準も別に定められています。旧記事にあった操縦士の学科試験やCBT受験の説明は、この許可とは別の制度です。
必要な3つの許可
| 対象 | 根拠 | 内容 |
|---|---|---|
| 機体 | 航空法第11条第1項ただし書 | 耐空証明に代わり機体の安全性等を確認 |
| 操縦者 | 航空法第28条第3項 | 技能証明に代わり操縦者の技量等を確認 |
| 離着陸の場所 | 航空法第79条ただし書 | 飛行場以外での離着陸の安全性等を確認 |
国土交通省は、機体の飛行許可申請を出す時期までに機体登録の手続きが必要だとしています。許可を受けずに飛行したり、許可の範囲を超えて使用したりすると、航空法第143条による処罰の対象になります。
操縦者の許可の段階と基準
通達は、年齢17歳以上の人のレジャーを目的とする操縦に適用されます。許可は第1段階(離着陸練習飛行と、操縦指導者の地上監督下でのジャンプ飛行)と第2段階(場周飛行)に分かれ、機体の型式区分とクラス区分ごとに限定が付きます。型式区分は舵面操縦型、体重移動操縦型、パラシュート型、ジャイロプレーンで、クラスは自重で分かれます。
第1段階では、視力、聴力、血圧などを定めた健康診断判定基準に適合することが求められます。第2段階ではさらに、航空法規、航空力学の基礎、航空気象の基礎、機体構造や離着陸・緊急操作、性能と限界事項の知識と、出発準備から非常操作手順までの技量が必要です。飛行経験の基準もあり、舵面操縦型で技量認定を持たない人は、離着陸練習飛行15時間以上またはジャンプ飛行70回以上の経験が必要です。
第1段階の許可を受けた人は、操縦指導者の指導のもとでこれらの知識と技量を身につけます。操縦指導者は、操縦教育証明と飛行機または回転翼機の技能証明を持ち、同じクラス区分の超軽量動力機で第2段階の飛行を10時間以上経験した人か、十分な知識・能力と適性を持つと地方航空局長が認めた人とされています。パラシュート型では、初めて飛ぶまでにパラシュートを付けた地上滑走を30回以上(指導者が同乗または地上監督する場合は20回以上)行うことも条件です。
許可の条件と申請先
許可期間は原則1年で、1年を超える許可はできません。飛行は昼間かつ有視界気象状態に限られ、第2段階の場周飛行は飛行場または場外離着陸場を中心に原則半径3km以内です。所定の要件を満たす場合に限り半径9kmまで空域を広げられます。飛行時は許可書かその写しを携帯するか機体に備え付けます。複座機の同乗者は、操縦指導者の場合を除き第2段階の許可を受けた人に限られます。機体登録の手続きの窓口は、定置場が静岡県・長野県・新潟県以東なら東京航空局、愛知県・岐阜県・富山県以西なら大阪航空局です。
飛び始める前に
当サイトの提案:まず飛ばしたい機体の型式区分とクラスを確認し、その型式で第1段階の練習を指導できる操縦指導者がいるクラブやスクールを探してください。次に、機体登録、機体の許可、操縦者の許可、離着陸場所の許可がそれぞれそろっているかを、定置場を管轄する航空局に申請前に問い合わせて確かめます。通達の版や申請様式は改正されることがあるため、最新の様式は航空局で確認してください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。