中学校教員免許状「音楽」の位置づけ
記事タイトルの「中学校教員免許状『音楽』」は、教育職員免許法でいう中学校教諭の普通免許状のうち、教科が「音楽」のものを指します。同法は、教育職員は各相当の免許状を持っていなければならないと定めており、中学校と高等学校の教員の普通免許状は教科ごとに授与されます。中学校の教科として列挙されているのは、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育などです。
免許状を授与するのは都道府県の教育委員会です。文部科学省のQ&Aも、単位や学位を出すのは大学・短期大学等だが、免許状を授与するのは都道府県教育委員会だと説明しています。合否を決める資格試験はなく、申請に必要な書類は各都道府県教育委員会が定めています。
専修・一種・二種の違いと必要な単位
中学校教諭の普通免許状は、専修免許状、一種免許状、二種免許状の3区分です。教育職員免許法の別表第一では、それぞれの基礎資格と、大学で修得する「教科及び教職に関する科目」の最低単位数が次のように定められています。
| 区分 | 基礎資格 | 教科及び教職に関する科目の最低単位数 |
|---|---|---|
| 専修免許状 | 修士の学位 | 83単位 |
| 一種免許状 | 学士の学位 | 59単位 |
| 二種免許状 | 短期大学士の学位 | 35単位 |
文部科学省のQ&Aでは、一種免許状を取る場合、教科及び教職に関する科目に教育職員免許法施行規則第66条の6に定める科目を合わせて、中学校は67単位以上の修得が一般的に必要になると案内しています。小・中学校の免許状を取る場合は、7日間以上の介護等体験も必要です。区分によって指導できる範囲に違いはありませんが、法律は二種免許状を持つ教員に一種免許状の取得に努めるよう求めています。
取得までの手順と授与されない場合
一般的な手順は、中学校教諭(音楽)の教職課程がある大学・短期大学等に入学し、法令で定められた科目と単位を修得して卒業し、都道府県教育委員会に授与申請するという流れです。大学によっては卒業時に申請を取りまとめてくれることもあります。どの大学で音楽の免許状を取れるかは、文部科学省が公開している「教員免許状を取得できる大学」の一覧で、教科ごとのシートから確認できます。
教育職員免許法第5条は、所定の単位を満たしていても免許状を授与しない場合を定めています。18歳未満の人、高等学校を卒業していない人(同等以上と認められた人を除く)、拘禁刑以上の刑に処せられた人、免許状の失効や取上げから3年を経過していない人などです。
免許状の効力と活用の範囲
普通免許状はすべての都道府県で効力を持ちます。文部科学省のQ&Aによると、教員免許更新制は2022年7月1日付けで解消され、同日以降に授与される免許状は有効期限のない生涯有効なものになりました。同日時点で有効だった免許状も、手続きなしで期限のないものになっています。
教育職員免許法第16条の5により、中学校の音楽の免許状を持つ人は、小学校や義務教育学校の前期課程で、免許状の教科に相当する教科の授業を担任する教諭や講師になることもできます。特別支援学校の小学部で担任する場合は、別に特別支援学校の教員の免許状が必要です。
教員として働くまでと当サイトの提案
免許状を持っているだけでは教員にはなれません。文部科学省のQ&Aでは、公立学校なら都道府県や政令指定都市の教育委員会が行う教員採用試験に、私立学校なら学校法人等の採用試験に合格して採用される必要があると説明しています。
当サイトの提案:進学先を選ぶ段階で、文部科学省の大学一覧から「中学校教諭(音楽)」の課程がある大学を抜き出し、一種と二種のどちらが取れるか、高等学校の音楽の免許状も同時に取れるかを比べてください。入学後は、介護等体験と教育実習の時期を早めに大学の教職課程の窓口で確認し、卒業時に都道府県教育委員会へ授与申請する手順まで把握しておくと、免許状の取得漏れを防げます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。