法律が定める動物愛護推進員
動物愛護推進員は、動物の愛護及び管理に関する法律第38条に定められています。同条は、都道府県知事等が、地域で犬、猫などの動物の愛護の推進に熱意と識見を持つ人の中から動物愛護推進員を委嘱するよう努めるものとしています。試験に合格して取得する資格とは違い、自治体が人を選んで委嘱する仕組みです。
法律が挙げる推進員の活動は次の5つです。
- 犬、猫などの愛護と適正な飼養の重要性について住民の理解を深める
- 住民の求めに応じて、みだりな繁殖を防ぐための不妊去勢手術などについて助言する
- 所有者の求めに応じて、譲渡のあっせんなど動物が適正に飼養される機会を得るための支援をする
- 国や都道府県等が行う愛護と適正飼養の施策に協力する
- 災害時に、国や都道府県等が行う動物の避難や保護の施策に協力する
第39条は、都道府県等、動物愛護団体、獣医師の団体などが、推進員の委嘱の推進や活動の支援について協議するための協議会を組織できるとしています。
東京都の動物愛護推進員
東京都は、法第38条と東京都動物の愛護及び管理に関する条例第12条に基づき、都知事が東京都動物愛護推進員を委嘱しています。事業は平成15年度に始まり、令和8年5月末時点で272名が活動しています。獣医師、愛玩動物看護師、愛玩動物飼養管理士、訓練士、動物取扱業者、動物愛護ボランティアなど、さまざまな分野の人が委嘱されています。
推進員になる道は、東京都動物愛護推進協議会の構成団体である公益法人からの推薦、区市町村からの推薦、一般公募の3つです。公募は毎年8月ごろに行われます。委嘱の任期は委嘱の日から3年間です。活動や会議、研修への参加に謝礼や交通費は支給されず、活動で知った情報は任を解かれた後も第三者に漏らしてはいけません。都外での活動は東京都の推進員の活動に含まれません。
東京都が紹介している推進員の活動例には、動物愛護イベントへの参加、普及啓発資材の作成と配布、飼い方の相談や学校での飼い方教室、飼い主のいない猫の管理と不妊去勢手術、譲渡のあっせん、災害時の動物救護や災害訓練、人と動物のふれあい活動、清掃活動などがあります。都民が推進員に相談したいときは、都や区市町村の窓口を通じ、推進員本人の承諾を得たうえで紹介される仕組みです。東京都は推進員に普及啓発資材や資料を提供し、講習会などを案内しています。
埼玉県の2026年度公募
埼玉県は「彩の国動物愛護推進員」を約30名募集しています。募集期間は令和8年9月1日から11月30日までで、2026年10月4日時点で応募できます。任期は令和9年4月1日から令和12年3月31日までの3年間です。
応募資格は、県内在住の18歳以上で、動物の愛護や正しい飼い方の知識・技能があり、普及啓発活動を積極的に行えること、県の事業や研修会に参加できること、定期的に活動報告ができること、推進員として氏名を公表できること、守秘義務を守れること、動物を飼っている場合は適正に飼養していることです。報酬や交通費の支給はありません。応募は電子申請か、応募申請書と400字以上800字以内の作文を郵送またはメールで提出します。地域住民への啓発と助言・譲渡支援の活動は、さいたま市、川越市、越谷市、川口市を除く県内が対象です。
推進員を目指す人へ
推進員の募集の時期や方法、応募条件は自治体によって異なります。埼玉県のように、一部の市を活動の対象地域から除いている例もあります。
当サイトの提案:まず住んでいる都道府県と市の動物愛護担当課のページで、推進員の募集時期と応募方法を確認してください。次に、これまでの動物愛護活動や飼養の経験を整理し、作文や推薦で説明できるようにしておきます。無報酬で3年間の活動と報告が求められる点、氏名の公表が条件になる自治体がある点も、応募前に家族や勤務先の事情と照らし合わせておくと安心です。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。