道路標識点検診断士とは
道路標識点検診断士は、道路標識の設置、点検及び診断に関する専門的な知識と技術を持つことを示す民間資格です。一般社団法人全国道路標識・標示業協会(全標協)が、従来の道路標識設置・診断士制度を発展的に解消し、2018年(平成30年)4月に創設しました。道路標識の老朽化対策や効率的な管理・更新に役立てることが目的とされています。
2019年(平成31年)1月31日には、国土交通省の技術者資格登録制度で、小規模附属物分野の点検(品確技資第287号)と診断(品確技資第288号)を担当する技術者の資格として登録されました。全標協の説明では、小規模附属物は門型標識以外の道路標識などが対象です。国土交通省は、登録資格の保有者を国や地方公共団体の業務で活用し、総合評価落札方式で加点評価するなどの措置をとるとしています。
資格を取得するまでの流れ
道路標識点検診断士になるには、全標協が実施する道路標識点検診断士研修を受講し、研修最終日の資格試験(効果測定)に合格します。その後、全標協へ登録認定を申請し、審査委員会の審査を経て会長の登録認定を受けると、初めて道路標識点検診断士と名乗れます。
受講資格は次の2つを両方満たすことです。
- 標識設置工事(設計及び点検診断業務を含む)で5年以上の実務経験があること。防護柵・路面標示・看板設置などの工事は年数に数えられません
- 1級土木施工管理技士、登録標識・路面標示基幹技能者のうち標識講習修了者、技術士(総合技術管理部門、または建設部門の鋼構造及びコンクリート・道路)、RCCM(鋼構造及びコンクリート部門、または施工計画・施工設備及び積算部門)、土木鋼構造診断士、土木学会の1級・上級・特別上級土木技術者のいずれかを持っていること
2026年度の研修と試験
2026年度(令和8年度)の研修は、静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで9月7日から11日まで、定員80名の合宿方式で行われました。講義は、交通生理学・心理学、交通人間工学、労働安全衛生法・建設業法・品確法、道路法・道路交通法、道路標識設置基準、標識の設計条件・構造計算、標識の施工管理・検査要領、弾性波診断、コンクリートの劣化・診断、標識の損傷と点検、標識の診断などです。
最終日の効果測定は四者択一式で、標識一般と専門技術の範囲から50問、120分で出題されます。合否は道路標識点検診断士審査委員会が判定し、2026年度の合格発表は10月30日に全標協のホームページで行う予定です。不合格の場合は、翌々年度まで2回を限度に、講習を免除されたうえで再受験できます。
| 項目 | 2026年度の内容 |
|---|---|
| 受講申込期間 | 6月1日〜6月15日(全標協は募集期間の延長を告知) |
| 受講料と宿泊費 | 96,800円(税込)。内訳は受講料69,300円と宿泊・食事代27,500円 |
| 再試験料 | 11,000円(税込) |
| 申込方法 | 全標協の講習研修申込システムで入力し、捺印した申込書、資格証の写し、実務経験等経歴書、住民票を郵送 |
2026年度の募集はすでに終わっています。全標協の研修ページでは、実施時期を例年9月上旬、申込受付を例年6月上旬ごろとしています。
登録の更新
登録の有効期間は5年です。更新するには、登録有効期間の最終年度に更新研修を受講し、修了試験に合格したうえで登録認定を申請します。更新研修を受けるには、全標協の技術講習会やCPDなどで所定のユニットを取得しておく必要があります。2026年9月から11月に実施する更新研修では9ユニットが必要とされ、eラーニングを9月1日から11月20日まで、点検の対面授業を12月10日に行う予定です。2027年以降は12ユニット以上が必要になると案内されています。
受講を考えている人へ
当サイトの提案:最初に、自分の経験が標識設置工事として5年以上数えられるかを確認してください。防護柵や路面標示の工事は対象外です。次に、受講資格になる資格証の写しと住民票を用意し、6月上旬の募集開始に備えます。研修は5泊6日の合宿なので、9月上旬に1週間業務を離れられるよう早めに職場と調整しておくと安心です。合格後は更新に必要なユニットを毎年少しずつ取得し、登録証の番号で取得状況を確認しておきましょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。