「フォークリフト運転者」が指すもの
フォークリフト運転者という名称の免許試験はありません。労働安全衛生法施行令第20条第11号は、最大荷重が1トン以上のフォークリフトの運転を就業制限業務としています。道路上を走行させる運転は除かれます。労働安全衛生規則別表第三により、この業務に就けるのは、フォークリフト運転技能講習の修了者、揚重運搬機械運転系港湾荷役科の職業訓練でフォークリフトの訓練を受けた修了者などです。
最大荷重1トン未満のフォークリフトの運転は、労働安全衛生規則第36条第5号の特別教育の対象です。特別教育は事業者が労働者に行う教育で、技能講習とは別の制度です。
| 最大荷重 | 必要な資格・教育 | 実施者 |
|---|---|---|
| 1トン以上 | フォークリフト運転技能講習の修了など | 都道府県労働局長の登録教習機関 |
| 1トン未満 | 特別教育 | 事業者 |
技能講習の科目と時間
フォークリフト運転技能講習規程では、学科講習を次の4科目、合計11時間としています。走行に関する装置の構造と取扱い方法が4時間、荷役に関する装置の構造と取扱い方法が4時間、運転に必要な力学が2時間、関係法令が1時間です。実技講習は、定められたコースでの走行の操作が20時間、フォークの抜き差しや荷の積み重ねなど荷役の操作が4時間です。講習の最後には学科試験と実技試験による修了試験があります。
一部の科目は受講が免除されます。普通自動車免許など道路交通法の自動車免許を持つ人は、走行に関する装置の知識が免除されます。大型特殊自動車免許を持つ人と、自動車免許を持ち3か月以上フォークリフトの運転業務に従事した人は、その知識に加えて走行の操作も免除されます。6か月以上フォークリフトの運転業務に従事した人は、走行の操作が免除されます。実際の講習時間は、登録教習機関がこの区分に応じて設定したコースで確認してください。
1トン未満の特別教育
安全衛生特別教育規程第7条では、1トン未満のフォークリフトの特別教育を、学科6時間と実技6時間で行うと定めています。学科は走行装置2時間、荷役装置2時間、力学1時間、関係法令1時間です。実技は走行の操作4時間、荷役の操作2時間です。特別教育を受けただけでは、1トン以上のフォークリフトは運転できません。
修了後に守ること
技能講習を修了すると、登録教習機関から技能講習修了証が交付されます。労働安全衛生法第61条第3項により、就業制限業務に従事するときは資格を証する書面を携帯しなければなりません。事業者が資格のない人を1トン以上のフォークリフトの運転に就かせると同法第119条の罰則の対象になり、資格のない本人が運転した場合も第120条で50万円以下の罰金の対象になります。
受講料、講習日程、受講の年齢条件は登録教習機関ごとに異なり、全国共通の金額や試験日はありません。18歳未満の人を業務に就かせる場合は、年少者労働基準規則の就業制限に当たらないかを事業者が確認する必要があります。
修了証をなくしたときと氏名が変わったとき
労働安全衛生規則第82条により、技能講習修了証を滅失または損傷した人で、その業務に就いている人や就こうとしている人は、修了証を交付した登録教習機関に再交付を申し込みます。氏名を変更したときも、同じ機関に書替えを申し込みます。交付した機関が講習業務を廃止した場合などは、別の手続きが定められているため、まず交付元の機関が現在も講習を行っているかを確認します。修了証は現場で携帯する書面なので、写しを手元に残しておくと再交付の申込みで受講時期や修了番号を伝えやすくなります。
受講先を選ぶ前の確認
当サイトの提案:まず職場のフォークリフトの最大荷重を車体の表示や仕様書で確かめ、1トン以上か未満かを判断してください。1トン以上なら、自分の運転免許の種類とフォークリフトの運転経験を整理し、登録教習機関の講習コースのうちどの時間区分に当たるかを確認します。そのうえで、受講料に教材費や修了試験料が含まれるか、実技会場がどこかを比べて申し込むと、当日の追加費用や移動の負担を避けられます。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。