不動産鑑定士の取得計画は、試験に合格するまでと、合格後の実務修習・登録に分けて考えます。不動産会社で働いた経験がなければ受験できない、という試験ではありません。一方、合格だけで直ちに不動産鑑定士として登録されるわけでもありません。
受験資格と登録条件は別に確認する
国土交通省の2026年受験案内では、年齢・学歴・国籍・実務経験等にかかわらず受験できます。論文式を受けるには、当年の短答式に合格するか、過去の合格による所定の免除申請が必要です。2026年の場合、2024年又は2025年の短答式合格者が、出願時に免除を申請する経路も示されています。
試験合格後は、実務修習を修了し、国土交通省の不動産鑑定士名簿に登録することで不動産鑑定士となります。「不動産関係の仕事を一定年数すればよい」という説明に置き換えず、修習の申込みや修了の条件を確認してください。
2026年の日程と費用
短答式は5月17日、論文式は8月1〜3日の日程でした。10月1日時点では、これから申し込める試験ではありません。受験手数料は電子申請12,800円、書面申請13,000円です。教材、交通・宿泊、合格後の実務修習・登録等の費用は、この手数料に含まれません。
出願方法を決めたら、申請の締切と納付の締切を別々に予定表へ記入しましょう。翌年の受験を考えている場合は、前年の曜日や締切をそのまま転記せず、当該年度の案内が出た段階で更新します。
短答式と論文式で練習を分ける
短答式は、不動産に関する行政法規と鑑定評価に関する理論が対象です。論文式では、民法・経済学・会計学に加え、鑑定評価に関する理論を学びます。理論には演習問題もあり、用語を選べることと、説明や計算を答案にまとめることを分けて準備します。
編集部の提案は、論点ごとに「定義を説明する」「問題の条件を抜き出す」「計算又は判断の手順を示す」の3段階で確認する方法です。短答で正解したテーマも、理由を文章にできなければ、論文練習の対象として残してください。
鑑定評価の学習で使う比較メモ
例えば、教材にある二つの評価例を比較する場合は、最終的な金額だけでなく、評価の時点、対象の権利、利用状況、採用した資料を並べます。条件が異なる例を同じ問題だと思って解くと、手法の使い分けが見えにくくなるためです。
誤答は「法令・基準の理解」「条件の読み落とし」「式の選択」「計算」「答案への説明」のどこで生じたか分類すると、次に取り組む課題を決めやすくなります。過去問の解説を読むときは、その年度に適用された法令・基準と、受験年度の出題範囲の違いも確認しましょう。
働きながら準備する場合の計画
最初に確保したいのは、問題を解く時間と答案を見直す時間です。講義を見る時間だけで予定を埋めず、週の中に演習枠を設け、予定どおり進まなかった理由を記録します。
合格後の準備では、実務修習の受講日程、実地演習の受入先、受講費用、現在の勤務との調整を調べます。試験勉強の期間と修習の期間を一つの「取得までの年数」にまとめず、各段階で必要な時間と費用を積み上げることが、現実的な計画につながります。
参照資料と確認日
2026年10月1日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。