技術管理者を置く義務
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)第21条は、一般廃棄物処理施設や産業廃棄物処理施設の設置者に、施設の維持管理に関する技術上の業務を担当させるため技術管理者を置くよう求めています。市町村が設置する一般廃棄物処理施設では管理者が置く立場になります。政令で定める一部のし尿処理施設や最終処分場は対象から外れ、設置者自身が技術管理者として管理する場合も別に置く必要はありません。
技術管理者は、施設が法律の技術上の基準に違反しないよう、維持管理に従事するほかの職員を監督します。試験に合格して国から免許を受ける資格ではなく、要件を満たす人を設置者が選んで置く役職です。
法令上の資格要件
施行規則第17条は、技術管理者になれる人を次のように定めています。
- 技術士(化学部門、上下水道部門または衛生工学部門の第二次試験合格者)
- 上記以外の技術士で、1年以上廃棄物の処理に関する技術上の実務に従事した人
- 施行規則第8条の17第2号イからチに当たる人
- 以上と同等以上の知識と技能があると認められる人
第8条の17第2号は、2年以上環境衛生指導員の職にあった人のほか、学歴に応じた実務年数を定めています。大学の理学・薬学・工学・農学の課程で衛生工学か化学工学の科目を修めた人は2年以上、それ以外の科目なら3年以上です。短大・高専は4年または5年、高校の土木科・化学科などは6年、高校で理学・工学・農学の科目を修めた人は7年、学歴を問わない場合は10年以上の廃棄物処理の実務経験が必要です。市町村が自ら処分のために設置する施設では、この基準を参酌して市町村の条例で資格を定めます。
日本環境衛生センターの講習の位置づけ
一般財団法人日本環境衛生センターの募集要項は、この講習を施行規則第17条第1項第4号と平成12年の厚生省課長通知「衛環96号」に対応するものと説明しています。通知は、技術管理者が施設の類型ごとに必要な講習を修了することが望ましいとしています。能力認定試験に合格すると、センターから「(各施設)技術管理士」の認定証が交付されます。センターは、施設の設置許可申請でこの講習の受講が必要かどうかやコースの選び方は、担当の自治体に相談したうえで決めるよう案内しています。
講習は、ごみ処理施設、し尿・汚泥再生処理施設、破砕・リサイクル施設、産業廃棄物中間処理施設、産業廃棄物焼却施設、最終処分場、有機性廃棄物資源化施設の7コースに分かれています。ごみ処理施設、破砕・リサイクル施設、産業廃棄物中間処理施設の3コースはEラーニングでも受講でき、能力認定試験は会場で受けます。
課程、受講料、能力認定試験
課程は二つあります。基礎・管理課程は18歳以上なら学歴や実務経験を問わず受講でき、前半の基礎課程と後半4日間の管理課程を続けて受けます。管理課程のみの受講には、技術士や学歴別の実務年数など、受講資格区分表のいずれかに当たることが必要で、実務経験は受講するコースに該当する施設での経験に限られます。
| 受講形式・コース | 基礎・管理課程 | 管理課程のみ |
|---|---|---|
| 会場:ごみ処理、し尿・汚泥再生処理、産業廃棄物中間処理、産業廃棄物焼却、最終処分場 | 138,600円 | 75,900円 |
| 会場:破砕・リサイクル、有機性廃棄物資源化 | 118,800円 | 公式表で確認 |
| Eラーニング:ごみ処理、産業廃棄物中間処理 | 127,600円 | 69,300円 |
受講料は2026年度の改定後の金額で、消費税、テキスト代、本試験の受験料を含みます。能力認定試験はマークシート方式で、基礎・管理課程は40問70分・200点満点で160点以上、管理課程は20問40分・100点満点で80点以上が合格です。不合格の場合は最初の受験日から6か月以内に2回まで再試験を受けられ、1回5,500円かかります。
受講前に確認したいこと
当サイトの提案:まず、技術管理者を置く施設の種類と処理能力を確認し、募集要項の表でどのコースに当たるかを特定してください。次に、候補者が施行規則第17条の要件を学歴と実務年数で満たしているかを整理し、施設を所管する自治体に、講習の修了が許可申請で求められるかを問い合わせます。実務経験が十分なら管理課程のみ、経験が足りなければ基礎・管理課程を選びます。会場受講は開催10日前に締め切られるので、開催日程一覧で希望会場を早めに決めてください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。