移動貯蔵タンクに求められる漏れの点検
危険物の規制に関する規則第62条の5の4は、移動タンク貯蔵所の定期点検として、移動貯蔵タンクの漏れの点検を求めています。点検は、完成検査済証の交付を受けた日か直近の漏れの点検の日から5年を経過する日の属する月の末日までに1回以上行います。規則第62条の2第1項第1号の事由で点検が困難なときや、漏れを常時監視する装置を設けて市町村長等が保安上支障がないと認めたときは、市町村長等が別の期限を定められます。
第62条の6により、この点検は危険物取扱者又は危険物施設保安員のうち、告示で定める点検方法に関する知識及び技能を有する者が行います。危険物取扱者の立会いがあれば、同じ知識及び技能を持つ危険物取扱者以外の人も点検できます。全国危険物安全協会は、移動貯蔵タンク定期点検技術者講習をこの「知識及び技能を有する者」を育成する講習と案内しています。
講習の仕組みと事業者認定との関係
講習は初回講習と定期講習の2段階です。初回講習の後に修了考査があり、合格者に有効期間5年の修了証が交付されます。その後は5年ごとに定期講習を受けて有効期限を延ばします。修了証は2022年8月から電子講習修了証に切り替わり、マイページで確認できます。
協会は別に定期点検事業者認定制度を運営しています。点検を行う会社からの申請を受け、講習修了者の数、教育訓練体制、点検資器材の保守管理、点検法、安全対策、賠償責任能力などを確認して認定する制度です。点検会社に勤める人にとって、講習修了者として登録されることが会社の認定審査にも関わります。
2026年度初回講習の日程
| 形式 | 受講期間・開催日 | 申請受付期間 | 定員 |
|---|---|---|---|
| オンライン1期 | 2026年9月1日〜30日 | 7月1日〜31日(終了) | 130名 |
| オンライン2期 | 2026年11月1日〜30日 | 9月1日〜30日(終了) | 50名 |
| オンライン3期 | 2027年2月1日〜28日 | 2026年12月1日〜25日 | 50名 |
| 対面(東京・日本消防会館) | 2026年11月19日〜20日の2日間 | 2026年10月5日〜16日 | 15名 |
オンライン講習は受講期間内に動画視聴と修了考査を終える必要があり、期間中に終わらないと講習未了になります。定員は地下タンク等の講習より少なく、2期と3期は各50名です。受講料は初回講習39,600円、定期講習10,450円で、テキスト代と消費税を含みます。
移動貯蔵タンク講習で学ぶ内容
科目は、危険物法令、危険物の概要、危険物施設の概要(移動タンク貯蔵所の位置・構造・設備の基準と腐食等の事故事例)、基礎物理学(気体液体の一般法則、圧力に関する知識、金属に関する知識)、点検実施要領(ガス加圧法、液体加圧法)、実習(単槽タンク、多槽タンク)です。地下タンク等の講習と比べると、金属に関する知識と、タンクの槽の数に応じた実習が含まれる点が特徴です。
修了考査は4肢択一式20問、50分で、60点以上が合格です。不合格の場合は1回だけ再考査を受けられます。甲種または乙種第4類の危険物取扱者は、希望すれば危険物法令と危険物の概要の受講が免除されますが、修了考査は全員が受けます。
対面講習は2日間で、1日目に危険物法令、危険物の概要、危険物施設の概要、基礎物理学の動画を視聴し、2日目に点検実施要領と実習を学んだうえで、届出手続きの説明を経て13時40分から14時40分に修了考査を受ける時間割です。対面講習の定員は15名で、申請は10月5日から16日までです。オンライン講習を受けられる人はオンラインを選ぶよう案内されています。
当サイトの提案
当サイトの提案:担当する移動タンク貯蔵所ごとに、完成検査済証の交付日か前回の漏れの点検日を一覧にし、次の点検期限の月末を確認してください。そのうえで、期限に間に合う講習の回を選びます。2026年度はオンライン3期の定員が50名と少ないため、12月1日の申請開始直後に申し込むと確実です。地下タンクも点検するなら、地下タンク等定期点検技術者講習は別の講習なので、両方の日程を並べて計画してください。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。