整備主任者とは
整備主任者は、道路運送車両法に基づいて国の認証を受けた自動車特定整備事業者が、事業場ごとに置く責任者です。自動車特定整備事業には、対象とする車の種類に応じて普通自動車・小型自動車・軽自動車の3種類があります(道路運送車両法第77条)。同法第91条の3は、整備事業者が業務の適正な運営のために国土交通省令で定める事項を守るよう定めており、その省令である道路運送車両法施行規則第62条の2の2第1項第7号が整備主任者の選任を求めています。
同号によると、事業者は事業場ごとに、特定整備に従事する従業員のうち要件を満たす少なくとも1人に、特定整備と特定整備記録簿の記載に関する事項を統括管理させなければなりません。事業者自身が統括管理することもできます。整備主任者は、ほかの事業場の整備主任者を兼ねることはできません。整備主任者の氏名は、特定整備記録簿の記載事項にもなっています(同規則第62条の2)。
就くための要件
整備主任者になるための独自の試験はありません。必要な資格は、その事業場が行う特定整備の内容で決まります。
| 事業場の区分 | 整備主任者の要件 |
|---|---|
| 分解整備を行う事業場 | 一級または二級の自動車整備士の技能検定に合格した者 |
| 電子制御装置整備を行う事業場 | 一級の自動車整備士の技能検定合格者、または一級二輪自動車整備士・二級自動車整備士・自動車車体整備士・自動車電気装置整備士の技能検定合格者で、運輸監理部長または運輸支局長が行う電子制御装置整備の講習を修了した者 |
| 分解整備と電子制御装置整備の両方を行う事業場 | 一級の自動車整備士の技能検定合格者、または一級二輪自動車整備士・二級自動車整備士の技能検定合格者で上記の講習を修了した者 |
なお、原動機を対象とする分解整備を行う事業場では、二級自動車シャシ整備士の技能検定は対象から外れます。ここでいう一級の自動車整備士からは、一級二輪自動車整備士が除かれています。
選任後の届出と研修
事業者は、事業を始めた日または内容が変わった日から15日以内に、整備主任者について運輸監理部長または運輸支局長に届け出る必要があります。届け出る内容は、届出者の氏名または名称と住所、整備主任者が統括管理する事業場の名称と所在地、整備主任者の氏名・生年月日・統括管理を始めた日です。届出書には、技能検定の合格や講習の修了を証明する書面を添付します。
また事業者は、新たに届け出た整備主任者と、最後に研修を受けた日の属する年度の末日を過ぎた整備主任者に、運輸監理部長または運輸支局長が行う研修を受けさせなければなりません(同規則第62条の2の2第1項第8号)。
事業場の認証基準との関係
認証の基準を定めた同規則第57条でも、事業場ごとに有資格者がいることが条件になっています。たとえば分解整備を行う事業場では、特定整備に従事する従業員が2人以上いること、一級または二級の自動車整備士の技能検定合格者が少なくとも1人いること、一級から三級の整備士の数が従業員数を4で割った数以上であることが求められます。
整備主任者を目指す人へ
当サイトの提案:整備主任者を目指す場合は、まず一級または二級の自動車整備士の技能検定に合格することが前提になります。勤務先が電子制御装置整備の認証を持つ事業場であれば、講習の修了も必要になるかを事業者に確認してください。選任後も、最後に研修を受けた年度が終わると再び研修を受けさせることが事業者の義務になるため、研修の案内がどこから届くか、管轄の運輸支局の情報も合わせて確認しておくとよいでしょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。