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資格・講習・登録制度の解説

家畜防疫員

記事更新日:編集:マサキ

学ぶ内容と準備の進め方を、制度の条件や参照先とあわせて整理します。

この記事の目次 5項目

家畜防疫員は知事が任命する職

家畜伝染病予防法第53条第3項は、この法律に規定する事務に従事させるため、都道府県知事が都道府県の職員で獣医師である人の中から家畜防疫員を任命すると定めています。特に必要があるときは、家畜の伝染性疾病の予防に関して学識経験のある、獣医師以外の都道府県職員を任命することもできます。同じ条の第4項では、知事は獣医師を職員として採用し、必要な人数の家畜防疫員を確保するよう努めなければならないとされています。

このように、家畜防疫員は試験を受けて取得する資格ではなく、都道府県の職員に与えられる法律上の職です。家畜防疫員として職務を行うときは、身分を示す証票を携帯し、関係者から求められたら提示する義務があります(第54条)。

家畜防疫官との違い

項目 家畜防疫員 家畜防疫官
置かれる機関 都道府県 農林水産省
任命 都道府県知事が都道府県職員から任命 獣医師の中から任命(特に必要なときは学識経験のある獣医師以外の人)
主な場面の例 農場での監視伝染病の検査、発生時の防疫措置 輸入された動物や畜産物などの動物検疫所での検査

家畜伝染病予防法第40条では、指定された物を輸入した人は動物検疫所に届け出て、家畜防疫官の検査を受けなければならないとされています。国内の農場で家畜を対象に検査や指導を行うのが家畜防疫員、国境での検疫を担うのが家畜防疫官、と整理すると分かりやすくなります。

家畜防疫員の主な仕事と家畜保健衛生所

家畜伝染病予防法第5条では、都道府県知事は家畜伝染病や届出伝染病(監視伝染病)の発生を予防し、発生を予察するために、家畜の所有者に家畜防疫員の検査を受けるよう命じることができます。命令は原則として実施の10日前までに目的、区域、対象などを公示して行います。知事は、伝染病の予防のために家畜防疫員による注射、薬浴、投薬を受けるよう所有者に命じることもできます。

家畜伝染病が発生したときの役割も法律に細かく書かれています。患畜や疑似患畜の所有者は家畜を隔離しなければならず、隔離を解くことやけい留・移動制限の措置は家畜防疫員が指示します(第14条)。口蹄疫や豚熱などの患畜・疑似患畜は、所有者が家畜防疫員の指示に従って直ちに殺さなければならず(第16条)、家畜防疫員は殺す場所や方法を指示できます(第19条)。死体の焼却・埋却、汚染物品の処理、畜舎の消毒も家畜防疫員の指示に基づいて行われ、緊急の場合は家畜防疫員が自ら実施します。都道府県知事は、病性鑑定のために家畜防疫員に死体を剖検させることもできます。

家畜防疫員の主な職場である家畜保健衛生所は、都道府県の機関として全都道府県に167か所設置されています(独立した病性鑑定施設を含む)。農林水産省の説明では、家畜保健衛生所はヨーネ病、牛海綿状脳症、高病原性鳥インフルエンザなどの監視伝染病の定期検査、地域で起きた原因不明の病気や慢性疾病への検査と衛生指導、飼養衛生管理基準を守るための農家への巡回指導などを行っています。農林水産省は都道府県別の家畜防疫員数の一覧も公表しています。

家畜防疫員になるまでの道筋

任命の前提となる獣医師免許は、獣医師法第3条により獣医師国家試験に合格して農林水産大臣から受けます。国家試験を受けられるのは、大学(短期大学を除く)の獣医学の正規課程を卒業した人などです。免許を取った後に都道府県の獣医師職の採用試験に合格して職員となり、家畜保健衛生所などに配属されて家畜防疫員に任命されるのが一般的な流れです。採用試験の時期や受験年齢、配属先は都道府県ごとに異なります。

当サイトの提案:家畜防疫員を目指す人は、獣医学課程への進学を前提に、働きたい都道府県の獣医師職採用案内を早めに読んでおくとよいでしょう。そのうえで、その県の家畜保健衛生所がいくつあり、どの地域に配置されているかを農林水産省の所在地一覧で確かめ、説明会では獣医師職の配属先の分かれ方を質問すると、入庁後の働き方を具体的に描けます。

参照資料と確認日

2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。

参照情報

参照先と確認日の見方

資料の対象年度と確認日は本文の記載をご覧ください。記事更新日は、公式資料の発表日や確認日とは異なります。申込前には実施機関の最新案内を確認してください。

e-Gov法令検索:家畜伝染病予防法

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