化学分析技能士とは
技能検定は、働く上で必要な技能の習得レベルを評価する国家検定です。都道府県職業能力開発協会が実施する職種と民間の指定試験機関が実施する職種があり、化学分析は都道府県職業能力開発協会が実施する職種に含まれます。実技試験と学科試験の両方に合格すると合格証書が交付され、「化学分析技能士」と名乗れます。
令和8年度前期の実施職種一覧では、化学分析(化学分析作業)は1・2級と3級の両方が前期に掲載されています。都道府県によっては実施しない職種もあるため、受検できる都道府県は各協会の公示で確認します。
等級ごとの実技試験
令和8年度前期の実技試験の概要によると、実技は等級ごとに次の内容で行われました。
| 等級 | 定性分析 | 定量の課題 | その他 |
|---|---|---|---|
| 1級 | 試料溶液中の4種類の金属イオンを検出(標準1時間45分) | キレート滴定法で塩化カルシウム・塩化マグネシウム・塩化アルミニウムを定量(標準2時間45分) | ガスクロマトグラフィーと吸光光度分析法の計画立案等作業試験(1時間30分) |
| 2級 | 3種類の金属イオンを検出(標準1時間) | しゅう酸溶液中のしゅう酸量を求める容量分析(標準1時間15分) | なし |
| 3級 | 2種類の金属イオンを検出。第2属・第4属は含まず分属操作なし(標準1時間) | 炭酸ナトリウム溶液の中和滴定(標準1時間) | なし |
1・2級の分属作業では、硫化水素とチオアセトアミドのどちらかを使います。全等級でビュレット(25mL)と全量ピペット(20mL)は受検者が持参することになっており、持参できない場合は受検申請時に申請先の協会へ相談します。
学科試験と合否ライン
学科試験は、1級・2級が真偽法と四肢択一法の50題で1時間40分、3級が真偽法30題で1時間です。都道府県職業能力開発協会が実施する職種では、100点満点で原則として実技60点以上、学科65点以上が合格です。どちらか一方だけ合格した人は、次回以降に不合格だった試験だけを受けて合格すれば技能士になれます。
受検資格・手数料・日程
受検資格は、関連する実務経験のある検定職種や、卒業・修了した学科・訓練科に関係する職種に限って得られます。実務経験のみの場合、2級は2年、1級は7年が必要です。3級合格者は2級を実務経験なしで受けられ、1級は2級合格後2年、3級合格後4年で受検できます。専門高校や大学などの卒業者は年数が短くなります。
受検手数料の目安は学科3,100円、実技18,200円で、都道府県によって異なる場合があります。23歳未満は、ものづくり分野の3級の実技手数料が減額されます。令和8年度前期は4月6日〜17日に受検申請を受け付け、合格発表は3級が8月28日、1・2級が10月2日でした。令和8年度は前期の実施公示が3月2日に出ており、令和9年度前期の日程はまだ公表されていません。
令和8年度前期の試験の流れ
令和8年度前期は3月2日に実施公示があり、受検申請の受付は4月6日から17日まででした(都道府県の判断で開始が前倒しになる場合あり)。実技試験の問題は6月3日に公表され、実技試験は3級が6月10日から8月9日、1・2級が6月10日から9月9日の期間中に行われました。学科試験は全国統一日で、3級は7月12日、1・2級は8月23日、8月30日、9月6日のいずれかの職種・等級ごとの日に実施されています。実技試験の問題は事前に公表されますが、一部職種の製作等作業試験と全職種の計画立案等作業試験は概要だけが公表されます。
受検に向けた準備
当サイトの提案:受検を考えている人は、まず住んでいる都道府県の職業能力開発協会に、令和9年度前期に化学分析を実施する予定があるかを問い合わせてください。実施がない場合は近隣県での受検を検討します。次に、自分の実務経験が「化学分析」の関連業務として認められるかを申請前に協会へ確認し、受ける等級を決めます。実技は定性分析と滴定の標準時間が決まっているので、持参するビュレットと全量ピペットを早めにそろえ、標準時間内に操作を終える練習を重ねておくと当日の時間配分に余裕が出ます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。