酒造技能士とはどんな資格か
酒造技能士は、技能検定の「酒造」職種に合格した人が名乗れる名称です。作業は清酒製造作業の1つだけで、ビールや果実酒などほかの酒類の製造技能を検定するものとは別です。等級は1級と2級で、厚生労働省の試験基準では、1級は酒造職種における上級の技能者、2級は中級の技能者が通常持つべき技能と知識の程度を基準にしています。
技能検定は、職業能力開発促進法に基づいて国が働く人の技能を検定する国家検定制度です。都道府県が実施する職種では、中央職業能力開発協会が試験問題を作り、受検申請の受付や試験の実施は各都道府県の職業能力開発協会が担当します。中央職業能力開発協会自身は受検申請の受付や合格発表を行っていないため、申込先は受検する都道府県の協会になります。合格すると、特級・1級・単一等級は厚生労働大臣名、2級・3級は都道府県知事名の合格証書が交付され、技能士と名乗れます。職業能力開発促進法第50条は、技能士と名乗るときは合格した職種と等級を表示すること、技能士でない人が技能士という名称を使うことを禁じています。これは名称の使用に関するルールで、その仕事を合格者だけに限る規定とは別のものです。
試験の内容
学科試験の科目は、清酒製造法、微生物及び酵素、化学一般、電気、関係法規、安全衛生です。清酒製造法には、精米機や製麹設備・圧搾機などを前提にした製造計画、機器と設備の取扱い、酒造用水と原料米の処理、こうじ・酒母・もろみの種類と製造方法、製成と火入れ、貯蔵が含まれます。関係法規は酒税法関係法令や酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律などです。
実技試験は清酒製造作業で、原料処理、こうじ・酒母・もろみの製造管理、製成及び火入れ、品質管理、酒母・もろみ・清酒の分析、測定が科目です。1級の細目には、きき酒によって清酒の香味の特徴と熟度を判定できることも入っています。
令和8年度の実施状況と次回
中央職業能力開発協会の令和8年度実施職種一覧では、酒造は前期の1・2級職種です。令和8年度前期の日程は次のとおりで、すでに試験は終わっています。
| 項目 | 令和8年度前期 |
|---|---|
| 受検申請受付 | 令和8年4月6日から4月17日まで |
| 実技試験 | 令和8年6月10日から9月9日までの期間 |
| 学科試験 | 令和8年9月6日(統一実施日) |
| 合格発表 | 令和8年10月2日 |
令和8年度後期の実施職種一覧に酒造はありません。令和9年度の日程は2026年10月3日時点で確認できていないため、次に受検する場合は、令和9年3月ごろに出る前期の実施公示と、受検地の都道府県職業能力開発協会の受検案内を確認してください。酒造を実施する都道府県は年度ごとの公示で決まります。
受検資格と手数料
茨城県の案内では、受検に必要な実務経験は1級が7年以上、2級が2年以上で、検定職種に関する学歴や職業訓練歴により短縮されます。職業能力開発促進法施行規則では、2級に合格した人はその後2年以上の実務経験で1級を受検できます。季節雇用で酒造りに携わる場合など、実務経験の数え方は申請先の協会に確認してください。
都道府県職業能力開発協会が実施する職種の受検手数料は、厚生労働省の案内では目安として学科試験3,100円、実技試験18,200円です。都道府県によって金額が異なる場合があるため、受検案内で最終確認が必要です。合格基準は100点満点で、原則として実技試験60点以上、学科試験65点以上です。実技試験は原則として試験日より前に課題が公表され、学科試験は職種・等級ごとに全国同じ日に行われます。
準備の進め方
酒造の実技試験は、技能検定の一般的なルールに従い原則として課題が事前に公表されます。試験基準の細目は1級と2級で求める水準が異なり、1級では製造管理を複雑な条件で行えることが求められます。職業能力開発促進法施行規則第46条により、酒造の1級合格者は職業訓練指導員免許の発酵科で指導員試験の実技試験と関連学科が免除されます。
当サイトの提案:令和8年度は終わっているため、今のうちに勤務先で実務経験証明の書き方を確認し、試験基準の科目と自分の担当工程を照らし合わせておいてください。分析やきき酒など普段担当しない工程があれば、造りの時期に上司や杜氏に相談して経験を積む機会を作り、令和9年3月の公示が出たら受検地の協会で日程と手数料を確かめる流れがよいと考えます。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。