気象予報士の役割と制度
気象予報士制度は、気象業務法の改正によって平成6年度に導入されました。気象庁長官の許可を受けて気象や地象(地震動、火山現象、土砂崩れを除く)の予報業務を行う事業者は、その予想を気象予報士に行わせなければなりません(気象業務法第19条の2)。土砂崩れ、高潮、波浪、洪水の予報業務のために気象を予想する場合も同じです。気象庁は、民間事業者が数値予報資料などを適切に使って予報できるよう、技術者を確保することが制度の目的だと説明しています。
気象予報士になるには、試験に合格したうえで気象庁長官の登録を受ける必要があります。試験は、気象業務法に基づき気象庁長官の指定を受けた一般財団法人気象業務支援センターが実施しています。
試験の科目と合格基準
受験資格に年齢や学歴の制限はありません。試験は学科試験と実技試験からなり、学科はマークシートによる多肢選択式、実技は記述式です。
| 区分 | 時間 | 主な内容 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 学科(予報業務に関する一般知識) | 60分 | 大気の構造・熱力学・力学、降水過程、放射、気象現象、気候の変動、気象業務法などの法規 | 15問中11問以上正解 |
| 学科(予報業務に関する専門知識) | 60分 | 観測成果の利用、数値予報、短期・中期・長期予報、局地予報、短時間予報、気象災害、予想精度の評価 | 15問中11問以上正解 |
| 実技試験1・2 | 各75分 | 気象概況とその変動の把握、局地的な気象の予想、台風など緊急時の対応 | 総得点が満点の70%以上 |
合格基準は難易度によって調整されることがあります。学科試験の全部または一部に合格した人は、申請すれば合格発表日から1年以内に行われる試験でその科目が免除されます。気象業務の経歴や一定の資格がある人にも学科免除の制度があり、詳細は試験案内に記載されます。試験地は北海道、宮城県、東京都、大阪府、福岡県、沖縄県の6か所です。
令和8年度の日程と手数料
令和8年度第1回(通算第66回)は2026年8月23日に実施され、合格発表は10月9日の予定です。第2回(通算第67回)の日程は次のとおりです。受験票の到着期間は暫定で、変更の可能性があるとされています。
- 受験資料の配布開始:2026年10月19日
- 受験申請期間:2026年11月16日から12月4日まで(当日消印有効)
- 受験票の到着期間:2027年1月8日から1月15日まで
- 試験日:2027年1月31日
- 合格発表日:2027年3月19日
試験手数料は気象業務法施行規則で定められており、免除科目なしで11,400円、学科1科目免除で10,400円、学科2科目免除で9,400円です。期間外の申請や手数料の納入は受け付けられません。不正な手段で受験した人や受験しようとした人は、合格の取消しや試験の停止を受け、さらに2年以内の期間、受験できなくなる処分を受けることがあります。
合格率と合格後の登録
気象業務支援センターの実施状況によると、令和7年度第2回(通算第65回、2026年1月25日実施)は申請者4,557人、受験者3,932人に対し合格者208人で、合格率は約5.3%でした。第1回から第65回までの合格率の平均は約5.5%で、受験者の大半が不合格になる試験です。
合格しただけでは気象予報士として予想業務を担えません。気象庁長官の登録を申請する必要があり(気象業務法第24条の20)、登録手数料はe-Govによるオンライン申請で2,900円、書面申請で3,600円です。登録後に氏名や住所が変わったときは、遅滞なく気象庁長官に届け出ます。
受験を考えている人へ
当サイトの提案:第67回を受けるなら、10月19日の受験資料配布開始後に試験案内を入手し、11月16日から12月4日の申請期間に間に合うよう準備してください。過去に学科の一部に合格している人は、免除の有効期限が合格発表日から1年以内である点を確認し、免除申請の書類をそろえます。学習には、気象業務支援センターが公開している過去の試験問題と解答例を使い、実技は75分で記述を終える練習を重ねると本番の時間配分をつかめます。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。