航空工場整備士の業務と9つの業務の種類
航空工場整備士は、航空法第24条が定める航空従事者技能証明の資格です。航空法の別表は、整備または改造をした航空機について、航空法第19条第2項の確認を行うことを業務範囲としています。航空整備士が航空機の種類ごとに技能証明を受けるのに対し、航空工場整備士は業務の種類ごとに限定を受けます。
航空法施行規則第55条が定める業務の種類は、機体構造関係、機体装備品関係、ピストン発動機関係、タービン発動機関係、プロペラ関係、計器関係、電子装備品関係、電気装備品関係、無線通信機器関係の9つです。発動機や装備品などを専門に整備・改造する工場で、その部分の確認を担う資格と考えると分かりやすいです。
受験に必要な年齢と経験
航空法施行規則第43条により、航空工場整備士の技能証明は18歳以上でなければ受けられません。別表第二は、技能証明を受けようとする業務の種類について、2年以上の整備と改造の経験を求めています。国土交通大臣が指定する整備の訓練課程を修了した場合は、1年以上で足ります。経験は受験する業務の種類ごとに数えるので、例えば計器関係の技能証明には計器の整備・改造の経験が必要です。
学科試験の科目と時間
学科試験は、航空工学、受験する業務の種類の専門科目、航空法規等の3科目です。航空工学では、流体力学や航空力学のほか、機体、発動機、プロペラ、計器、電子装備品などの一般知識が問われます。専門科目は、例えば機体構造関係なら材料力学と機体構造の強度・整備・改造・試験、ピストン発動機関係なら熱力学と発動機の構造・整備・改造・試験です。航空法規等では、国内航空法規と人間の能力と限界が出題されます。
CBTの試験時間は、航空法規40分、航空工学60分、専門70分です。国の手数料は5,600円で、CBTで3科目を受ける場合は配信費用4,500円が加わります。
CBTで受ける区分と東京で受ける区分
9つの業務の種類のうち、機体構造、機体装備品、タービン発動機、計器、電子装備品、電気装備品、無線通信機器の7つはCBT方式で、年6回、全国の会場で受験できます。ピストン発動機関係とプロペラ関係はCBTの対象外で、年2回、東京会場で行われます。2026年度は7月26日に実施され、次は2027年3月7日の予定です。CBT対象外の区分を受ける人は、航空局への学科試験申請とは別に、実施依頼書を試験予定日の約2か月前までに航空局安全政策課へ提出します。
| CBTの試験期 | 航空局への申請 | 試験期間 |
|---|---|---|
| 2026年11月期 | 10月14日〜10月22日 | 11月5日〜11月14日 |
| 2027年1月期 | 2026年12月8日〜12月15日 | 1月6日〜1月16日 |
| 2027年3月期 | 2月8日〜2月16日 | 3月2日〜3月11日 |
実地試験と学科合格の有効期間
実地試験では、整備の基本技術、整備と改造に必要な品質管理の知識、業務の種類ごとの構造・整備・改造・試験の知見と方法が審査されます。手数料は50,100円です。学科試験の合格は原則2年間有効ですが、2026年7月の施行規則改正で、実地試験申請日前1年以内にその業務の種類について6か月以上の整備・改造の経験がある人は5年間に延びました。
受験前に確認したいこと
当サイトの提案:最初に、自分が日常的に担当している作業が9つの業務の種類のどれに当たるかを、職場の品質管理部門に確認してください。経験年数はその業務の種類について数えるからです。次に、その区分がCBTで受けられるかを確認します。ピストン発動機関係とプロペラ関係は年2回しか受験機会がないので、実施依頼書の提出時期から逆算して計画を立ててください。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。