航空整備士の4つの資格と業務範囲
航空法第19条第2項は、整備や改造をした航空機について、技能証明を持つ人が安全基準への適合を確認しなければ航空の用に供してはならないと定めています。この確認を行う資格として、航空法第24条は一等航空整備士、二等航空整備士、一等航空運航整備士、二等航空運航整備士を定めています。旧記事は飛行前点検の規定などを挙げていましたが、資格の法的な役割はこの整備後の確認です。
| 資格 | 確認できる範囲 |
|---|---|
| 一等航空整備士 | 整備をした航空機全般 |
| 二等航空整備士 | 整備をした航空機。ただし最大離陸重量5,700kg超の特定飛行機普通N、飛行機輸送T、回転翼航空機輸送TA級・TB級を除く |
| 一等航空運航整備士 | 保守と軽微な修理に限った整備をした航空機 |
| 二等航空運航整備士 | 保守と軽微な修理に限った整備をした航空機。二等航空整備士と同じ用途の航空機を除く |
技能証明は飛行機、回転翼航空機などの航空機の種類ごとに限定され、型式の限定が付く場合もあります。
年齢と整備経験の要件
航空法施行規則第43条と別表第二は、年齢と整備経験を次のように定めています。国土交通大臣が指定する整備の訓練課程を修了した場合は、必要な年数が短くなります。
| 資格 | 年齢 | 整備経験 |
|---|---|---|
| 一等航空整備士 | 20歳以上 | 大型機などについての6か月以上を含む4年以上。訓練課程修了者は2年以上 |
| 二等航空整備士 | 19歳以上 | 受験する種類の航空機についての6か月以上を含む3年以上。訓練課程修了者は1年以上 |
| 一等航空運航整備士 | 18歳以上 | 大型機などについての6か月以上を含む2年以上。訓練課程修了者は1年以上 |
| 二等航空運航整備士 | 18歳以上 | 受験する種類の航空機についての6か月以上を含む2年以上。訓練課程修了者は1年以上 |
学科試験の科目と手数料
一等・二等航空整備士の学科試験は、機体、発動機、電子装備品等、航空法規等の4科目です。CBTの試験時間は、一等が機体・発動機・装備品各80分と法規40分、二等が各60分と法規40分です。一等・二等航空運航整備士は、機体及び電子装備品等、発動機、航空法規等の3科目です。
学科試験の国の手数料は5,600円で、CBTの配信費用が1科目1,500円加わります。全科目を受ける場合の配信費用は、整備士の飛行機・回転翼航空機で6,000円、運航整備士で4,500円です。申込みは、CBT事業者での会場予約と、東京航空局または大阪航空局への第19号様式の申請の両方が必要です。2026年度の運航整備士の機体と発動機の科目は、軽微な修理の範囲が広がったことに合わせて出題範囲が一部変わっています。
実地試験と学科合格の有効期間
実地試験では、整備の基本技術、整備に必要な知見と技術、航空機の点検作業、動力装置の操作が審査されます。手数料は一等航空整備士50,100円、二等航空整備士45,000円、一等航空運航整備士37,200円、二等航空運航整備士34,600円です。
学科試験の合格は、原則として合格通知の日から2年以内の実地試験に使えます。2026年7月の施行規則改正で、実地試験の申請日前1年以内に受験する航空機についての6か月以上の整備経験がある人などは、この期間が5年に延びました。既に2年以内と書かれた結果通知書を持つ人も同じ扱いです。
2026年度の残りの学科試験日程
| 試験期 | CBT会場予約 | 航空局への申請 | 試験期間 |
|---|---|---|---|
| 2026年11月期 | 9月29日〜10月22日 | 10月14日〜10月22日 | 11月5日〜11月14日 |
| 2027年1月期 | 2026年11月20日〜12月15日 | 12月8日〜12月15日 | 1月6日〜1月16日 |
| 2027年3月期 | 1月21日〜2月16日 | 2月8日〜2月16日 | 3月2日〜3月11日 |
受験前に確認したいこと
当サイトの提案:最初に、勤務先で扱う機材が二等航空整備士で確認できる範囲に入るかを確認してください。大型機を扱うなら一等、保守と軽微な修理が中心なら運航整備士が目標になります。次に、国土交通大臣が指定する訓練課程を受けられるかを会社や養成施設に確認します。課程の修了で必要な整備経験の年数が短くなるためです。学科試験の合格後は5年の延長を受けられるかどうかで実地試験の時期の自由度が変わるので、整備経験の記録を実地試験申請の1年前から確認しておくと安心です。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。