交通心理士とはどんな資格か
交通心理士は、日本交通心理学会が認定する学会独自の資格です。学会の手引きによると、制度は2002年3月の運営委員会で正式に承認されました。認定の対象は学会員で、交通心理学の知識を持ち、交通に関する心理学的な問題の解決にその知見を使えることを学会が審査します。国家資格には当たりません。
学会の資格認定制度のページでは、2012年4月から国土交通省の施策により、自動車運送事業者向けの適性診断業務で交通心理士が第一種カウンセラーの資格として追加されたと説明しています。また、主任交通心理士を持ち一定の研修を受けた人は第二種カウンセラーとして認定されるとしています。交通心理士に認定されると、同時に日本交通心理士会の会員になります。
4つの区分と認定の要件
資格は4種類あり、学会のページは要件を次のように定めています。
- 主幹総合交通心理士:心理学関連の博士の学位またはそれと同等以上の学識、交通心理学に関する学会誌への発表3篇以上かつ学会発表6件以上で、いずれも筆頭発表者であること、10年以上の研究または実務経験
- 主任交通心理士:心理学関連の修士相当、学会誌等への発表2篇以上かつ学会発表4件以上、5年以上の研究または実務経験
- 交通心理士:心理学関連の学士相当、学会誌等への発表1篇以上かつ学会発表2件以上、3年以上の研究または実務経験
- 交通心理士補:公認心理師、臨床心理士、産業カウンセラーのいずれかの資格を持つ人、心理学関連の学士の学位を持つ人、または交通心理士補資格認定試験の合格者
心理学関連の学位として認められるかどうかは、心理学実験や心理学研究法などの履修状況を成績証明書で個別に審査します。交通心理士補は取得後5年以内に交通心理士へ昇格しないと失効します。どの区分でも日本交通心理学会の会員であることが条件で、学会を退会すると資格を失います。
交通心理士補の試験と申込の流れ
研究歴がない人は、交通心理士補資格認定試験を受けます。試験科目は、ドライバーの応答特性、交通事故の心理学的問題、運転適性、交通発達心理学、交通カウンセリング、コーチング、交通教育心理学、交通リスク心理学、交通社会心理学の9科目で、ほかに600〜800字の論述試験と面接試験があります。不合格科目は追試験を受けられ、追試験の受験資格は最初の受験から3年以内です。
学会事務局が2024年5月に作成した流れの資料では、受験には正会員であることが必要で、入会には会員歴3年以上の会員の推薦が要ります。推薦者がいない場合は常任運営委員との電話面接になります。資格認定申請書の提出は例年8月下旬ごろが締切で、試験を受ける人はオンデマンドの事前講習会の受講が必須です。試験は10月初旬に東京・京都・福岡で行うとしていますが、希望者が少ない会場は開かれない場合があります。2026年度の具体的な日程は、確認日時点の公式サイトでは見つかりませんでした。
費用と更新
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 資格審査料 | 10,000円 |
| 事前講習会 | 40,000円(受講料と配布資料代の合計) |
| 交通心理士補試験の受験料 | 10,000円。追試験は5,000円 |
| 認定料 | 交通心理士補20,000円、交通心理士30,000円、主任40,000円、主幹総合50,000円 |
| 日本交通心理学会の年会費 | 正会員8,000円。交通心理士・交通心理士補は6,000円 |
| 日本交通心理士会の年会費 | 5,000円 |
試験用テキスト「交通心理学入門」は各自で購入します。昇格のときは審査料がかからず、認定料は保有資格との差額です。交通心理士補を除く資格は5年ごとの更新で、更新には会費の滞納がないこと、5年間に大会や地区別研究会へ3回以上参加していることなどが必要です。更新料は交通心理士5,000円、主任7,000円、主幹総合10,000円です。
申込前に確認したいこと
手引きと流れの資料には作成時期が記載されており、学会は日程や料金を予告なく変えることがあると明記しています。申込を考えている人は、その年の募集要項を学会事務局に確認してください。
当サイトの提案:まず自分が心理学関連の学位や公認心理師などの資格を持っているかを確かめ、交通心理士補を書類で申請できるか、試験が必要かを判断してください。試験が必要な場合は、入会審査に時間がかかるため、受験したい年の6月末までに入会申込書を出す計画を立てるのが安全です。そのうえで、推薦者の当て、事前講習会の費用、10月の受験会場の順に確認すると準備がしやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。