日本生殖心理学会が認定する資格
一般社団法人日本生殖心理学会は、不妊や生殖医療にかかわる心理的な問題を研究し、支援にあたる専門職を育てている学会です。学会は養成講座を開き、修了者に認定試験を実施して、合格者を学会の認定資格者として登録しています。
学会のサイトでは、認定資格として「がん・生殖医療専門心理士」「生殖心理カウンセラー」「生殖医療相談士」の3つが案内されています。生殖医療相談士は、以前は不妊相談士(不妊コンサルタント)と呼ばれていた資格です。いずれも学会が独自に認定する民間資格で、国家資格の公認心理師とは別の制度です。
学会の案内によると、2022年4月に不妊治療が公的医療保険の対象になり、保険点数表に公認心理師による相談支援の文言が入りました。生殖補助医療を行う施設の基準にも、看護師や公認心理師などの相談担当者を置くことが書かれています。ただし、学会の資格がなければ相談業務ができないという法的な決まりは確認できません。
生殖心理カウンセラー養成講座の受講資格と費用
2026年度の生殖心理カウンセラー養成講座は第20期です。講座はウェブ上のオンデマンド講義と、集合型のスクーリング演習を組み合わせて行います。基礎コースで生殖医学と不妊体験者の心理の基本を学び、専門コースでロールプレイなどの演習を通じて実践的な技能を身につけます。
| 項目 | 基礎コース | 専門コース |
|---|---|---|
| 受講資格 | 臨床心理士または公認心理師で、学会会員であること。公認心理師のみの人は心理臨床の専従経験2年以上 | 基礎コースを修了した臨床心理士または公認心理師 |
| 募集人数 | 20名 | 20名 |
| 受講料(税込) | 55,000円 | 132,000円(両コース同時申込は165,000円) |
| 申込期限 | 2026年6月24日12時(締切済み) | 2026年8月26日12時(締切済み) |
修了証は、必須のeラーニング講義をすべて受講し、スクーリング授業に3分の2以上出席した人に授与されます。がん・生殖医療専門心理士養成講座の基礎コース受講者や、学会の認定資格をすでに持つ人は、基礎コースを免除されて専門コースから受講できます。スクーリング会場は東京都港区の会議施設が予定されていますが、状況によってオンライン演習に切り替わる場合があります。
認定試験と資格取得後の更新
基礎コースと専門コースの両方を修了すると、生殖心理カウンセラー認定試験の受験資格を得られます。2026年度の講座案内では、資格認定試験は筆記と面接で行い、12月のスクーリング演習の日程に合わせて予定されています。資格認定には、認定試験料11,000円と資格認定料33,000円(いずれも税込)が受講料とは別に必要です。
資格の有効期限は発行日から5年間です。更新するには、年会費を毎年納めていること、学会の学術集会に3回以上参加することを含む研修実績、活動報告書の提出などが条件になります。生殖心理カウンセラーの更新ではケースレポートの提出も求められます。学会は、研修を義務づけたうえで更新する制度であり、生涯有効な資格ではないと説明しています。2026年度に再受験を希望する人は、10月1日から31日までに学会事務局へメールで連絡するよう案内されています。
看護職など向けの生殖医療相談士
心理職以外の人には、2026年度生殖医療相談士養成講座(第19期)が用意されています。対象は、不妊相談を行っている、またはこれから行おうとしている看護職、医師、胚培養士などの医療関係者と、自治体の不妊専門相談の担当者です。受講には学会会員であることが必要で、募集人数は50名、受講料は220,000円(税込)、申込期限は2026年6月24日でした。修了後に別途認定試験があり、試験料と認定料は生殖心理カウンセラーと同額です。
受講を考える人が確認すること
当サイトの提案:まず自分が臨床心理士または公認心理師なのか、看護職など医療関係者なのかを確認し、どの講座が対象になるかを決めてください。次に学会へ入会し、翌年度の講座案内が公開されたら、受講料と申込期限、スクーリングの日程に出席できるかを照らし合わせるとよいでしょう。費用は受講料のほかに認定試験料、認定料、年会費、5年ごとの更新料がかかるため、合計額で計画を立てることをおすすめします。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。