応用地形判読士が求められる理由
応用地形判読士は、一般社団法人全国地質調査業協会連合会(全地連)が認定する資格です。全地連は、土木構造物を安全に造るには地盤の不確実性をできるだけ解消しておく必要があり、地質調査の段階で地質リスクを明確にすることが大切だと説明しています。
そのために全地連が重視しているのが地形判読です。地盤を構成する要素と地盤の中で起きている現象の結果が現在の地形に表れていると捉え、地形から地盤を評価します。地形判読は技術者の力量の差が出やすいため、高度な地形判読技術を持つ技術者を認定する制度として応用地形判読士が設けられました。知識だけでなく実務を重視した試験になっていることも特徴です。
受験資格
受験には、「地形」「地理」「地質」に関連する業務の実施または監督、調査・研究・開発、教育・指導などの実務に、年間8か月程度以上携わった経歴が5年以上必要です。これと同等と認められる経歴でも受験できます。経歴と重ならない時期に大学院を修了し、修士論文や博士論文で地形判読を利用した人は、修士・博士それぞれ1年を経歴に加えられます。
試験の構成
試験は午前の学科試験と午後の実技試験の2部構成です。
| 区分 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|
| 学科試験1 | 地形・地質・地形判読などの基礎知識、多肢択一式15問 | 15点 |
| 学科試験2 | 地形・地質・地形判読などの専門知識、多肢択一式10問 | 30点 |
| 学科試験3 | 説明文から地形用語などを記述、5問 | 15点 |
| 実技試験1・2 | 地形図読図と空中写真判読による地形分類図の作成と、その結果に基づく応用地形学的な所見の論述 | 合計200点 |
全地連のページでは、2019年度以降の試験問題と解答、実技の判読のポイントが公開されています。2020年度は試験が中止されました。
2026年度の日程と費用
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| 試験日時 | 10月10日 学科9時30分から11時、実技12時30分から15時30分 |
| 試験地 | 飯田橋レインボービル |
| 願書受付 | 7月31日から8月31日まで(受験申請書と実務経歴書をメールで提出) |
| 受験料 | 38,500円(税込) |
| 合格発表 | 2027年2月24日(予定) |
2026年度の願書受付は終わっています。全地連は例年のスケジュールの目安を、願書受付8月、試験10月第2土曜日、合格発表2月下旬、登録2月下旬から3月下旬と示しています。
登録と更新
合格者は登録申請をして登録手数料13,200円(税込)を納め、応用地形判読士登録証の交付を受けます。登録者の登録番号、氏名、所属機関、有効期限は全地連のホームページで公開されますが、非公開を希望することもできます。登録証の有効期間は5年です。更新には継続教育CPDの報告が必要で、5年間で125単位、そのうち50単位以上を地形判読に関連する内容でそろえる必要があります。
登録更新の申請は12月上旬から翌年1月中旬に受け付けられます。たとえば登録証の有効期限が2027年3月31日の人は、2026年12月1日から2027年1月15日までが受付期間の予定です。旧制度で認定された応用地形マスターには有効期限や登録更新の制度がなく、終身の資格です。旧制度の応用地形判読士補には登録更新がなく、有効期限に達した時点で資格が消滅します。
受験を考える人へ
当サイトの提案:受験資格は「年8か月程度以上」の業務が5年以上という数え方なので、年度ごとに業務内容と従事月数を書き出して確認してください。実技は地形分類図の作成と論述が中心です。公開されている過去の実技問題と判読のポイントを使い、制限時間の3時間で地形分類図と所見を書き上げる練習を、願書提出前の夏までに何度か行っておくと準備の状況を把握できます。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。