「心理療法カウンセラー」という名称について
心理療法カウンセラーは、法律で定められた国家資格の名称ではありません。確認できた一次資料は、全国webカウンセリング協議会が2008年7月8日に出したプレスリリースです。この中で協議会は、子ども向けのウェブ上のカウンセリングルームで「当協議会が認定した心理療法カウンセラー」が相談に対応すると説明していました。当時の協議会の所在地は東京都中央区、理事長は安川雅史氏と記載されています。
一方で、協議会の現在の公式サイトや、心理療法カウンセラーの取得条件、受講料、認定試験の有無を示す資料は確認できませんでした。プレスリリースに記載されたサイトは安全な接続で開けず、内容を確認できていません。このため、この記事では現在も同じ制度で認定が行われているとは扱いません。
旧記事の内容を撤回した理由
旧記事は、公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士、JADP認定資格など、別々の団体や法律にもとづく資格の説明をまとめて「心理療法カウンセラーの資格」として紹介していました。また、ストレスに関する調査結果や需要の見通しを出典なしで載せていました。これらは心理療法カウンセラーという名称の資格とは別の内容か、一次資料で確認できないため撤回しました。
心理職の国家資格と民間資格の違い
心理職の国家資格は公認心理師です。厚生労働省の説明では、公認心理師は公認心理師登録簿への登録を受け、その名称を用いて、保健医療、福祉、教育などの分野で心理に関する支援を要する人の心理状態の観察と分析、相談と助言、関係者への援助、心の健康に関する知識の普及を業として行う人をいいます。受験資格の取得ルートは7つあり、試験は指定試験機関の公認心理師試験研修センターが実施します。
民間資格の例としては、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)のメンタル心理カウンセラーがあります。協会指定の認定教育機関で全カリキュラムを修了した人が在宅で受験し、受験料は5,600円(税込)、得点率70%以上で合格です。このように民間資格は団体ごとに条件が違うため、名称だけで内容を判断することはできません。
申込前に確認したいこと
心理療法カウンセラーの講座や認定の案内を見つけた場合は、認定する団体の正式名称と所在地、法人格、資格の取得条件、試験の有無、受講料と認定料、更新の有無を、団体の案内文書で確認してください。案内に「国家資格」や「公的資格」とある場合は、根拠となる法律や所管官庁を必ず確かめる必要があります。
資格選びの進め方
当サイトの提案:医療機関や学校で心理職として働きたい人は、まず公認心理師の受験ルートを厚生労働省と公認心理師試験研修センターの資料で確認してください。学び直しや自己理解が目的の人は、認定団体と費用が公開されている民間資格を複数比べ、学習内容と総額を表にして検討するとよいでしょう。名称が似た資格が多いため、申込前に団体へ書面で条件を問い合わせ、回答を保存しておくことをおすすめします。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。