この記事で確認できたこと
水田環境鑑定士は、旧記事で、大学などの会場で2日間の講習と野外実習を受け、修了試験に合格すると認定される資格として紹介していました。今回の確認では、この名称の資格を認定する団体の公式サイトや講習案内を取得できませんでした。このため、講習の日数、会場、実習で扱う生きもの、試験の形式、取得による効果についての旧記事の記述は撤回しています。
e-Gov法令検索でこの名称を検索しても、資格を定めた法令は見つかりませんでした。水田の環境を調べたり、環境に配慮した米づくりをしたりするのに、この資格が必要になる制度も今回は確認できていません。
受講前に確かめたいこと
旧記事の講習内容は確認できなかったため、申し込む前に次の点を主催者の資料で確認してください。
- 認定団体の正式名称、所在地、問い合わせ先
- 次回の開催日、会場、定員、受講料
- 修了の条件(出席、実習、筆記試験の有無と合格基準)
- 認定証の有効期間や更新の要否
- 野外実習がある場合の服装、保険、雨天時の扱い
水田の環境保全に関わる国の制度
農林水産省は、農業の物質循環機能を生かし、土づくりなどを通じて化学肥料や農薬による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業を「環境保全型農業」と呼び、推進しています。その支援策の一つが環境保全型農業直接支払交付金です。化学肥料と化学農薬を原則5割以上減らす取組とあわせて、地球温暖化の防止や生物多様性の保全に効果の高い営農活動を行う農業者を支援しています。
この交付金では、支援対象となる作物は原則として地域ごとの慣行レベルが設定されているもので、有機JAS認証を取っていても必ず対象になるとは限らないと案内されています。市町村によっては申請受付が難しい場合もあるため、農林水産省は事前に農地のある市町村へ問い合わせるよう求めています。水田の生きものに配慮した米づくりを始めたい農業者は、民間の称号よりも先に、こうした制度の要件を市町村で確認するほうが実務に役立ちます。
専門家に相談したい場合
土壌の状態を診断して改善したい場合、農林水産省は土壌診断にもとづく相談を受けられる「土づくりの専門家」のリストを公開しています。
当サイトの提案:水田環境鑑定士の受講を考えている人は、まず主催団体の正式名称と次回の開催予定を問い合わせ、修了の条件と費用を書面で確認してください。農業経営に生かすことが目的なら、講習を探すのと並行して、市町村に環境保全型農業直接支払交付金の対象取組と申請時期を聞いておくと、取組の方向を決めやすくなります。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。