定期運送用操縦士でできること
航空法の別表は、技能証明の資格ごとに行える業務を定めています。定期運送用操縦士は、事業用操縦士ができる業務に加えて、航空運送事業に使う航空機のうち、構造上二人で操縦する必要がある機体について、機長として操縦を行うことができます。特定の方法や方式で飛ぶ場合に限って二人を要する機体を、その方式で飛ばす場合も同じです。
事業用操縦士は、航空運送事業の機体を機長以外の操縦者として操縦することや、一人で操縦できる機体を機長として操縦することはできます。旅客機の副操縦士が機長に昇格する際に定期運送用操縦士が必要になるのは、この業務範囲の違いによるものです。技能証明は飛行機、回転翼航空機、飛行船など航空機の種類ごとに受けます。
受験資格と飛行経歴
航空法施行規則第43条は、定期運送用操縦士の技能証明を受けられるのを21歳以上で、別表第二の飛行経歴を持つ人に限っています。飛行機の場合の主な条件は次のとおりです。
- 1,500時間以上の飛行時間。模擬飛行装置などの時間は100時間を限度に算入できる
- 100時間以上の野外飛行を含む250時間以上の機長としての飛行。機長見習業務の時間で一部を代えられる
- 200時間以上の野外飛行
- 100時間以上の夜間の飛行
- 75時間以上の計器飛行
回転翼航空機と飛行船の場合は、飛行時間を1,000時間以上とするなど、別表第二に別の条件が定められています。航空運送事業で操縦するには、技能証明とは別に、年齢に応じた有効期間の第一種航空身体検査証明も必要です。
第一種航空身体検査証明の有効期間は、定期運送用操縦士が旅客を運ぶ航空運送事業の機体を一人で操縦する場合、交付日の年齢が40歳未満なら1年、40歳以上なら6か月です。それ以外の航空運送事業の機体を操縦する場合は、60歳未満なら1年、60歳以上なら6か月と定められています。
試験の仕組みと2026年度の日程
航空法第29条により、試験は学科試験と実地試験で行い、学科試験に合格した人だけが実地試験を受けられます。国土交通省の資料では、2026年度の学科試験は原則として年6回、土日を含む連続した10日間で行う予定です。CBT方式の資格では、受験者がCBT事業者で会場を予約し、東京航空局に学科試験を申請します。
| 試験期 | 試験期間 | CBT予約期間 | 申請受付 |
|---|---|---|---|
| 2026年11月期 | 11月5日〜11月14日 | 9月29日〜10月22日 | 10月14日〜10月22日 |
| 2027年1月期 | 1月6日〜1月16日 | 11月20日〜12月15日 | 12月8日〜12月15日 |
| 2027年3月期 | 3月2日〜3月11日 | 1月21日〜2月16日 | 2月8日〜2月16日 |
定期運送用操縦士の飛行船は、CBT化しない資格として7月期と3月期に東京会場で実施されます。日程は予告なく変更される場合があるため、試験期ごとの国土交通省の発表を確認してください。
航空法第29条第4項により、外国政府が授与した資格証書を持つ人や、独立行政法人航空大学校、国土交通大臣が指定した養成施設の課程を修了した人は、試験の全部または一部が行われない場合があります。航空会社の訓練課程が指定を受けているかどうかで、受ける試験の範囲が変わります。
手数料
航空法関係手数料令によると、技能証明の申請で学科試験を受ける場合の手数料は5,600円、定期運送用操縦士の実地試験は67,400円です。限定の変更として実地試験を受ける場合は57,000円です。
取得を目指す人への提案
当サイトの提案:まず自分の飛行記録を別表第二の項目ごとに集計し、機長時間、野外飛行、夜間飛行、計器飛行のどれが不足しているかを確かめてください。学科試験は合格してから実地試験に進むため、勤務先の訓練計画と照らし合わせ、CBT予約期間と申請受付期間の両方を逃さないよう日程を組みます。
参照資料と確認日
2026年10月3日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。