運航管理者の役割
航空法第77条は、航空運送事業に使う国土交通省令で定める航空機について、機長が本邦航空運送事業者の置く運航管理者の承認を受けなければ、出発したり飛行計画を変更したりしてはならないと定めています。運航管理者は、地上から航空機の運航を管理する立場で、この承認を出す人です。
同法第78条により、運航管理者は国土交通大臣が行う運航管理者技能検定に合格した人でなければなりません。技能検定は、運航管理の業務に必要な航空機、航空保安施設、無線通信と気象に関する知識・技能があるかを判定するために行われます。合格者には運航管理者技能検定合格証明書が交付されます。
受験資格
航空法施行規則第167条によると、受験できるのは、技能検定の日までに21歳に達する人で、航空運送事業に使う最大離陸重量5,700キログラム超の飛行機または9,080キログラム超の回転翼航空機の運航について、所定の経験を持つ人です。規則は、次の1号から5号の経験のうち一つを2年以上持つ人、これらのうち二つをそれぞれ1年以上持つ人、並びに6号の経験を1年以上持つ人と定めています。
- 1号:操縦を行った経験
- 2号:空中航法を行った経験
- 3号:気象業務を行った経験
- 4号:航空機に乗り組んで無線設備の操作を行った経験
- 5号:航空交通管制の業務を行った経験
- 6号:運航管理者の業務の補助の業務を行った経験
このほか、国土交通大臣がこれらと同等以上の経験があると認める人も受験できます。実際には航空会社などで補助業務の経験を積みながら受験するのが前提になるため、自分の経歴が該当するかは所属先と申請先の航空局で確認してください。
試験の内容と手数料
学科試験の科目は、航空機(構造・性能・燃料消費)、航空機の運航(重量配分)、航空保安施設、無線通信、航空気象、気象通報、天気図の解説、空中航法、法規(国内・国際航空法規)の9科目です(規則第170条)。実地試験は、地上天気図や上層天気図などから航行に関わる気象状態を予想する「天気図の解説」と、仮定の悪天候状態で航行を援助する「航空機の航行の援助」の2科目です(規則第171条)。
手数料は航空法関係手数料令第7条で、学科試験が5,600円、実地試験が49,300円と定められています。
令和8年度の学科試験日程
航空従事者の学科試験は2023年11月期からCBT化され、運航管理者の学科試験もCBTで受けます(外国の資格の切替で法規を英文受験する場合は対象外)。令和8年度は原則として年6回、土日を含む連続した10日間で実施する予定で、受験者はCBT事業者のサイトで会場と科目を予約し、別に19号様式の受験申請書を東京航空局または大阪航空局に出します。
| 試験期 | 試験期間 | CBT予約期間 | 受験申請受付 |
|---|---|---|---|
| 令和8年11月期 | 11月5日〜11月14日 | 9月29日〜10月22日 | 10月14日〜10月22日 |
| 令和9年1月期 | 1月6日〜1月16日 | 11月20日〜12月15日 | 12月8日〜12月15日 |
11月期の結果通知は12月7日以降に発送される予定です。日程は変更されることがあるため、国土交通省の学科試験のページで最新情報を確認してください。実地試験の日程は、今回確認した資料には示されていません。
受験を考える人へ
当サイトの提案:最初に、自分の経験が規則第167条のどの号に当たり、期間が足りるかを整理してください。次に、学科9科目のうち航空気象や天気図の解説は実地試験にもつながるので、早めに重点を置くと効率的です。CBTの予約と航空局への受験申請は期間が別に設定されているため、両方の締切を手帳に書き込み、予約が重ならないよう科目ごとの試験時間も確認しておきましょう。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。