取扱主任者の選任が必要な事業所
高圧ガス保安法第28条第2項は、特定高圧ガス消費者に対し、事業所ごとに特定高圧ガス取扱主任者を選任するよう求めています。高圧ガス保安協会(KHK)の講習案内では、次の高圧ガスを導管で受け入れるか、表の数量以上の貯蔵能力を持つ設備に貯蔵して消費する事業所が対象とされています。
| ガスの種類 | 選任が必要な貯蔵数量 |
|---|---|
| 圧縮水素、圧縮天然ガス | 容積300立方メートル以上 |
| 液化酸素、液化アンモニア | 質量3,000キログラム以上 |
| LPガス | 質量3,000キログラム以上。液化石油ガス法施行令第2条の業務用消費者は10,000キログラム以上 |
| 液化塩素 | 質量1,000キログラム以上 |
| 特殊高圧ガス | 数量にかかわらず必要 |
特殊高圧ガスは、モノシラン、ジシラン、アルシン、ホスフィン、ジボラン、モノゲルマン、セレン化水素の7種類です。
法令上の選任資格
一般高圧ガス保安規則第73条は、取扱主任者に選任できる人を3つの区分で定めています。1つ目は、消費するものと同じ種類の特定高圧ガスの製造または消費に1年以上の経験がある人です。2つ目は、大学や高等専門学校で理学か工学の課程を修めて卒業した人、KHKの特定高圧ガスの取扱いに関する講習を修了した人、高等学校の工業課程を卒業し6か月以上の経験がある人です。3つ目は、甲種・乙種・丙種の化学責任者、甲種・乙種の機械責任者、第一種販売主任者のいずれかの免状を持つ人です。KHKは、LPガスの場合は第一種販売主任者免状を除くと説明しています。
講習の修了はこのうちの1つの方法で、経験や学歴、免状で要件を満たす人は講習を受けなくても選任できます。経験で要件を満たす場合は、消費するものと同じ種類のガスでの経験に限られ、特殊高圧ガスを消費する事業所では特殊高圧ガスでの経験が求められます。KHKは参考情報として、医療ガスを扱う事業者に向けて厚生労働省が令和2年8月17日付けで「医療ガスの安全管理について」を出していることも案内しています。
講習の構成と料金
講習は、圧縮水素、圧縮天然ガス、液化酸素、液化アンモニア、LPガス、液化塩素、特殊高圧ガスの7種類に分かれています。内容は法令3時間と、消費に必要な学識と保安管理技術8時間で、検定試験も同じ2科目です。受講受検料はガスの種類にかかわらず13,800円(非課税)です。必須テキストは各ガス共通の「高圧ガス保安法令(抄)」と、受講するガスに対応した「高圧ガス取扱ガイドブック」で、別に購入します。圧縮水素のオンライン講習には液化水素の内容も加えられています。
2026年度の日程
令和8年度の予定表では、講習はオンライン、検定は会場で行われます。第1回は申込2月24日〜3月9日で検定5月28日、第2回は申込5月12日〜25日で検定9月18日、第3回は申込7月21日〜8月3日で検定11月19日です。回によって実施するガスの種類と検定会場が異なるため、受講したいガスがどの回にあるかを予定表で確かめる必要があります。
受講前の確認
当サイトの提案:最初に、事業所で消費するガスの種類と貯蔵設備の能力を確かめ、選任が必要かを判断してください。次に、候補者が学歴や経験、手持ちの免状で第73条の要件をすでに満たしていないかを確認します。講習が必要な場合は、2027年度の予定表が公開されたら、受講するガスの回と検定会場を先に確認してから申し込むと無駄がありません。
参照資料と確認日
2026年10月4日確認。年度を記載した日程・手数料は、その年度の公式案内に基づきます。